イライラや不安は“気のせい”じゃないかも…女性の悩みに専門家がアドバイス

イライラや不安は“気のせい”じゃないかも…女性の悩みに専門家がアドバイス

写真はイメージです(以下同)

 突然ですが、みなさんは最近、こんなことありませんか?

 イライラがとまらない、やる気が出ない、わけもなく不安――。

 筆者は、ちょっとしたことでイライラ、くよくよして、そんな自分が嫌になってしまうことが多々あります。でもときどき、ふと思うのです。「私ってこんな性格だったっけ……」と。日々味わうこのイヤ〜な気分は、本当に自分の性格が原因なのでしょうか?

◆イライラや憂うつな気分はどうして?

 日常生活において、「イライラ」したり「くよくよ」したりすることは誰にでもありますよね。ただ、そうしたことが頻繁にあると、自分の性格に問題があるのではないかと悩むこともあるかと思います。

 でも、それはもしかすると性格のせいではないかもしれません。

 江戸川区にある医療法人社団向日葵会・まつしま病院・産婦人科の内山心美先生によると、月経前後や更年期などには、ホルモンの変動に伴って「女性特有の精神神経症状」が生じるといいます。

 確かに、考えてみると月経前後は体がだるくなったり、下腹部が痛くなったりといった体の症状に加え、気分的に落ち込むことが多い気がします。

 でも、体に何も症状が出てないのに、気分が憂うつなだけで病院に行くのはちょっと……筆者と同じように、そう思っている女性も多いのではないでしょうか。

◆さまざまな症状はホルモンのしわざかも

 さて、ホルモンの変動がイライラや憂うつを引き起こすことはわかりました。では、こうした症状が出た場合はどうしたらいいのでしょうか?

 実は、女性ホルモンとの関連をしっかり診たうえで、症状やライフスタイルに合わせたさまざまな対処法を講じてくれる病院もあるそうなのです。

 それでは、女性の多くが抱える不調や症状をまず見てみましょう。

<※以下、内山心美先生監修>

主な精神神経症状:憂うつ、イライラ、不安、意欲の低下、不眠など(※)

●更年期障害:ほてり・発汗や、めまい・動悸などの身体症状のほか精神神経症状(上述※)が生じる場合もある。閉経前後5年間に現れることが多い。

●月経前症候群:下腹部痛や腰痛などの身体症状のほか、精神神経症状(上述※)を生じる場合もある。月経1週間前に現れることが多い。精神神経症状が強い場合は、月経前不快気分障害(PMDD)となる。

●このほか「マタニティーブルー」は一過性のもので、産褥早期(2週間以内)に上述の症状(※)に加え、涙もろくなるなどの症状。「産後うつ」は、産後1-3か月に罪悪感、無価値感などを生じる場合がある

◆ひとごとではない更年期や月経前の不調

 更年期障害や月経前症候群というのは、まわりにいる女性たちから本当によく聞く話です。決してひとごとではありません。マタニティーブルーや産後うつにいたっては、夫婦関係の悪化や児童虐待の一因になるともいわれており、深刻な問題です。

 では、こうした体の不調や変化はなぜ起こるのでしょうか? 次のようなことが主な原因として考えられるそうです。

●更年期障害は、女性ホルモンの分泌に波(ゆらぎ)が生じ、ゆらぎながら減少することで、さまざまな症状が現れる

●月経前症候群は、月経サイクルに伴うホルモン分泌の変動と、ホルモンが代謝されて出来る物質が自律神経に影響を与える

●社会的背景や環境の変化などがストレスとなり、発症のきっかけになることも

◆漢方やカウンセリングも。症状をラクにするための治療法

 月経前、そして更年期で色々な症状に悩まされる女性は、本当に大変です。だって、月経が開始してから閉経後の更年期まで、ホルモンの変動にさらされるわけですから……。それなら少しでも症状をラクにしたいですよね!

 そんなわけで、次に治療法をみていきたいと思います。症状や年齢などに合わせ、薬物治療やさまざまな治療法があるそうです。

 薬物治療

●女性ホルモン製剤

 更年期障害:ホルモン補充療法(HRT)

 PMS:低用量ピル(OC)

●向精神薬 抗うつ薬、入眠導入剤など

●漢方薬 体質や体格、症状に合わせた漢方薬

 女性特有の精神神経症状に用いられる主な漢方薬は、加味逍遙散(かみしょうようさん)、抑肝散(よくかんさん)など。様々な漢方薬のなかから、医師の診察のもと、体質や症状に合わせて処方されます。

 このほか、「カウンセリング」「生活習慣のアドバイス」「心理療法」「症状日記」などを、医師の診断により治療法として行う場合もあります。

◆「気のせいではありません。我慢しなくてよいのです」

 最後に、監修医の内山先生は、女性たちにこんなメッセージを送っています。

「疲れやすい、頭痛、めまいといった症状は、やる気の問題だとか、怠けているなどと誤解されがちです。でも、これらの症状は、 女性に特有のホルモンの変化や加齢に伴い起こるケースも多く、気のせいではありません。我慢しなくてよいのです。

 薬物療法だけでなく、カウンセリング、生活習慣の見直しなど、状況を打開する方法はいろいろあります。まずは医師に相談してみてください」

 家事や仕事がじゅうぶんにできないと、周囲から誤解されることもありますし、自己嫌悪に陥ってしまうこともあるかもしれません。でも、内山先生が言う通り、これらの症状は「気のせい」ではありません。

 すでに思い当たる症状がいろいろ出ている筆者も、不調なときにはガマンせず、ときには薬や専門家などに頼ることも必要だと覚えておきたいと思います。

【内山心美 先生:プロフィール】

産婦人科医。昭和大学産婦人科学教室、各関連病院勤務、北里大学東洋医学研究所漢方研修生、昭和大学江東豊洲病院助教を経て2018年11月よりまつしま病院勤務

<文/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

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