タレント坂下千里子の恐るべき庶民感覚。「即位の礼特番」出演は場違いだったのか

タレント坂下千里子の恐るべき庶民感覚。「即位の礼特番」出演は場違いだったのか

※坂下千里子Instagramより

 天皇陛下の即位に伴い、皇位の継承を国内外に広く披露するための「即位の礼」。その中心となる儀式「即位礼正殿の儀」は、各局中継体制の中、多くの国民が目を向けていました。

 SNSでも儀式や皇室関係のワードが多くトレンドに入るなどその注目度の高さが伺えましたが、中でも多くの関心を集め、上位となっていたのはタレント「坂下千里子」さんの名前でした。

 厳しい批判が目立つ結果となりましたが、実は坂下さんの起用に納得の声も多かったのです。

◆場違い? 違和感? 厳かな儀式のトレンド上位に

 坂下さんは、TBS系『王様のブランチ』のブランチリポーター(ブラン娘)の出演などでブレイクした、言わずとも知れたバラエティタレントです。そんな彼女が、天下のNHKの歴史的で厳かな儀式の報道番組に、学者や皇室記者などと肩を並べて出ていたのだから、視聴者が驚くのも無理はありません。

「場違い」「厳かな儀式に相応しい落ち着いたタレントなら他にもいる」「敬語が使えていない」などと、彼女の存在に違和感をおぼえるつぶやきが多数見受けられました。

 中でもデーブスペクターさんは「坂下千里子????????????????」と、何のことかは言及せずとも、その人選の謎をツイッターで発信。そのつぶやきには2000近い“イイね”がつけられることに。

 しかしその一方で、「固い雰囲気の中、教わる側のプロ生徒」「見事な庶民感覚ポジションで迎え撃つ最強タレント」「人選としてはアリ」など、そのキャスティングを妥当とする意見も少なくなかったのです。

 坂下さんは、2015年から今に至るまでNHKで毎週日曜日18:05から放映されている国際情報番組『これでわかった!世界のいま』でレギュラーを務めています。

『あさイチ』でもたびたびコメンテーターとして出演するなど、NHKの貢献度はさることながら、ニュース知識や一般常識が最低限ありながらも、知識人ぶらず親しみのある存在感は、まさに多くの視聴者がいながらもお堅い皇室特番には適任であるとの声もあります。

◆恐るべき庶民感覚と主婦目線

 坂下さんの発言は、リアルで庶民目線を捉えていると視聴者から好評で、「主婦の味方」だとたびたび絶賛されることも。

 かつてNHKの『あさイチ』(2016年4月27日放送)に出演した時のこと。カリスマブログママや、シンプルライフの達人、そしてモデルなどのきちんとした日常やバランスのいい朝食が紹介されている中、恥ずかしげもなく自らを「一本筋が通ったぐうたら」と宣言し、食パンと牛乳とイチゴだけの調理時間2分の朝食を披露。その自然体の様子は共感を呼び、ネットニュースになるほどでした。

 また、その際には「(朝からキビキビ動く人のVTRを放映すると)旦那から『こういう人だっているよ』と言われちゃう」「腹立つわ〜。なんなのこのVTR(笑)」などと主婦の目線で苦言を呈すことも忘れませんでした。

『ヒルナンデス』(日本テレビ系、2015年12月4日)に出演した際も、食器乾燥の水切りカゴを綺麗にしていてる人を見て、「普通は基本的にヌルヌル」だとテンション高く訴え、出演者たちを驚かせながらも、お茶の間からは多くの拍手が。

『ノンストップ』(フジテレビ系)では、生活の身近な問題に対して、ズボラ主婦には耳が痛いこと正論を言いがちなカンニング竹山さんや千秋さんに比べ、白黒つけられない等身大のリアルさを感じさせる坂下さんのコメントに「よくぞ言ってくれた」という声が多数届くといいます。

◆裏方スタッフの夫と「バブリーじゃない」生活

 また、坂下さんの夫は俳優や実業家などのセレブではなく、裏方であるフリーランスのテレビカメラマンだということも、リアルな庶民感覚を感じさせる理由でしょう。

 華やかな世界ながらも技術などの裏方は、一般の会社員と同等かそれ以下の収入で、なおかつフリーならば不安定です。坂下さんもとある番組で「昔ほど全然バブリーじゃない。大変。もうほんとつらい」と愚痴をこぼしたほどです。

 だからと言って妙に下に降りるわけでなく、43歳になってもなお美しさを保ち、学生時代にサッカー部全員に告白されたことなどを臆することなく正直に話す坂下さん。

 大きなブレイクをしたり、カリスマ的な人気を集めるほどではありませんが、マイナスイメージも過去のゴシップ程度、『笑っていいとも』『もしもツアーズ』など、人気番組に長くレギュラーだったことも知名度と共に、業界内で評価が高いことが想像できます。

 NHKが“国民の代表”の一人として大事な番組に起用し、重宝するのも不思議ではないのかもしれません。

<文/小政りょう>

【小政りょう】

映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連記事(外部サイト)