疲労回復に「究極の野菜スープ」のつくり方。優しい甘みに、ホッとします

疲労回復に「究極の野菜スープ」のつくり方。優しい甘みに、ホッとします

野菜だしのスープ

「熱はないけれど、なんとなくだるい」「寝込むほどじゃないけれど、なんとなく体の節々が痛い」等々。寒さが本格的になってきた冬だからこそ、感じる不調ってありますよね。「なんとなく」だから「気のせいかも」と放置してしまうと、本格的にダウンしてしまうかも。

『なんとなく不調をととのえるスープ』には、どこか曖昧な症状を回復させるレシピがいっぱい。特徴的なのは、「胃腸の負担を少なくするために、動物性たんぱく質を使わない」こと。肉や魚で出汁を取らないなんて、物足りない味になりそう、と私も不安になりました。ところが実際に作ってみたら、まろやかなおいしさにびっくり。野菜の凝縮された旨味が、しっかりと生きているのです。

◆野菜だけなのにしっかり美味しい

 夏にスイカやキュウリを食べて熱い体を冷やしたり、冬にゴボウやレンコンを食べて体をあたためたりしますよね。「季節のお野菜は、その季節の体に必要な役割を持っていて、旬の野菜をとることで、体が季節の変化に自然と対応できるようになる」と本書が示すように、組み合わせ次第で奥深い味わいになるのが、本書に載っているスープ。まずは、これさえ覚えておけばバリエーションもバッチリ、という基本のスープから作ってみましょう。

☆野菜だしのスープ

【材料(2人分)】

 玉ねぎ  30g

 キャベツ  30g

 さつまいも  30g

 にんじん  30g

 水  600ml

 塩  小さじ1/5

<作り方>

1. 野菜はすべてみじん切りにする。

※野菜は細かく刻んで表面積を多くすると、より旨みが出やすくなります。それぞれ1/4カップ程度を目安に準備してください。

2. 鍋に1、水を入れて中火にかけ、ふつふつと沸いてきたら弱火にし、約30分煮る。粗熱を取ってざるでこし、塩を加える。

※こす前にしばらくおくと、味がなじんでよりおいしくなります。

「体をととのえる最初の一歩」と本書がトップバッターにあげているのが、この一品。「体が重くてだるいのが続く、疲れている、胃腸の調子がいまひとつという時に、まずは試してみて」という説明文に従い、私も作ってみました。

 野菜だけだからあっさり風味だろうと期待せずに口に含んだら、これが甘いのです。とはいえ砂糖のようなしつこさはありません。体に無理なく吸収されるような、透明感のある甘さと言えばイメージしてもらえるでしょうか。

 冬場には、毎朝のお茶代わりにいただいてもいいくらい、体があたたまりますし、お味噌汁に使っても、具材を足してメイン料理にしてもイケると思います。

◆栄養満点!干し大根のお味噌汁

 冬も本番。風邪にインフルエンザ、悪寒に発熱など、心配事が増えてしまいますよね。女性にとって冷えは大敵。体を芯からあたためるスープで、心と体を守ってあげましょう。

 これからご紹介する一品は、干し大根を使うのがポイント。野菜を干す? というと敷居が高そうですが、拍子抜けするほど手軽なので、ぜひチャレンジしてみて。

☆干し大根と長ねぎの味噌汁

【材料(2人分)】

 ※干し大根(生の大根30g分が目安)(いちょう切り)  10g

 長ねぎ  1/2本

 油揚げ 1/3枚

 ※昆布だし  400ml

 味噌  大さじ1と1/2〜2

 生姜(すりおろし)  少量

 三つ葉(薬味とトッピング)  適量

☆干し大根の作り方

 5mm厚さのいちょう切り、または5mm角の細切りにし、ざるに広げて風通しのよい日陰に1日半ほど干す。冷蔵で2〜3日中に使い切る。

☆昆布だしの作り方

 水1Lに対して、だし用の昆布10p使用。沸かした湯に昆布をポン! あとは冷ますだけ。

<作り方>

1. 干し大根はさっと洗って水気をきる。長ねぎは1p幅の斜め切りにする。油揚げは熱湯で油抜きをし、5p幅に切る。

2. 鍋に1の干し大根、昆布だしを入れて弱火にかける。柔らかくなったら長ねぎを加え、火が通ったら油揚げを加えてひと煮立ちさせる。

3. 火を止めて味噌を溶き入れ、軽く温めて生姜を加える。器に盛って三つ葉を添える。

 大根は、干せば栄養価がアップするってご存知でしたか。カルシウムや鉄分、ビタミンB群や食物繊維が何倍にもなるのです。これだけでも干し大根のメリットとしては十分ですよね。干し大根に合わせる具材も、長ねぎに生姜と、体をあたためるものばかり。1杯の味噌汁で、体も心もホッとくつろげること間違いなしです。

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 本書を読んでいると、野菜の底知れないパワーに圧倒されそうになります。普段、何気なく調理していた野菜には無限の力と愛が詰まっている、そんな気さえしてきます。

 薬や病院に頼る前に、手作りのスープでお手当て。あなたもはじめてみませんか。

―小説家・森美樹のブックレビュー―

<文/森美樹>

【森美樹】

1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx

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