夫と自分の服の好みが違う。YUKIみたいなファンシーな服だと夫は嬉しそうだけど…

夫と自分の服の好みが違う。YUKIみたいなファンシーな服だと夫は嬉しそうだけど…

元ジュディマリのYUKIさんのシングル「ハローグッバイ」のジャケット(※画像:Amazonより)

【ファッション・ブロガー小林直子のお悩み相談 Vol.12】

 ファッションの悩みは尽きないもの。コーディネートやワードローブの組み立て方から、ライフスタイルまで、読者から届いたファッションの相談に『お金をかけずにシックなおしゃれ』(KADOKAWA)などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが答えます。

◆夫と自分の服の好みが違うことで困っています

 夫と自分の服の好みが違うことで困っています。

「私が着たい服」と「夫が私に着てほしい服」とが違うため、夫と一緒に買物をしても楽しくありませんし、日々の暮らしのちょっとした会話で困った気持ちになってしまいます。

 夫が好きなのは、たとえば元ジュディマリのYUKIさんが着ているようなフリルがついた服や大判のニットワンピースなど少女趣味、ファンシー系のもので私へのプレゼントとしてファンシーなアクセサリーを贈ってくれたりします。

 けれども、私はシンプルな服装やクール系が自分に似合うと思いますし、好きなのです。

 もちろん服の好みを夫に合わせるつもりはありませんが、少女趣味・ファンシー系を着ると夫が嬉しそうなので、夫婦関係をうまく活かせるためのスパイスとして、たまには着てあげてもいいかなとは思いますが、基本はあまり着たくないのです。

 ぜひアドバイスお願いできますでしょうか? よろしくお願いします。

(Aの2乗さん)

◆ファッション・ブロガー小林直子からのお答え

 人の好みというものは不思議なもので、自分で決めたようでいて、自分で決めたものではありません。これが好き、あれが好きといろいろ思うものですが、なぜ好きなのかと聞かれても、答えられないものがほとんどでしょう。好きには理屈も理由もないのです。

 理由もなく好きなものが本当に好きなもの。ですから時には、あの人が好きになれたら、あの仕事が大好きだったらと、人生がもっとうまくいくのにと思ったこともあるでしょう。

 このように、好きは自分で決めたものではないため、好きでないものを好きになることはできません。何かが好きという感情、そして何かが好きではないという感情は、離れたくても離れることができない腐れ縁の友達のごとく、死ぬまであなたとともにいることでしょう。

 さて、質問者は、この好きという自分の感情についてとても敏感で、はっきりと自分の好みがわかっている方だとお見受けしました。

 自分が何を好きかわからないと言う人が多い昨今、自分が何を好きか、すなわち自分が何をすると好ましい感情がわき上がってくるかを認識しているということは、大変よいことです。

◆自分の着る服によって、自分の感情も夫の感情も動かせる

 質問者は自分と他者のことをよく観察しているため、多くのことを理解しています。

 まず1つは、「シンプルな服装やクール系」が好きであるということ、そしてもう一つは、夫が好きな「少女趣味、ファンシー系」の服はあまり着たくない、すなわち好きではない、ということです。これらは自分が服を着たときにわいてくる感情です。

 次に質問者が認識しているのは夫の感情です。すなわち、「少女趣味、ファンシー系を着ると夫が嬉しそう」ということです。

 ということは、質問者は自分の着る服によって、自分の感情も夫の感情も動かせるということになります。「シンプルな服装やクール系」の服を着れば自分に好きという感情を与えることができ、「少女趣味、ファンシー系」を着れば、夫に嬉しいという感情を抱かせることができる。

 ただし、前述したように、好みというものは自分で考えて決めたものではないので、変えることはほとんど不可能です。自分の好みも夫の好みも変えることはできませんし、それらは尊重されるべきもの。ですから、できるのは夫の好みを選ぶか、自分の好みを選ぶかの二者択一になります。

◆夫にポジティブな感情を抱かせる方法は他にないのか探してみる

 では最終的にどちらを選べばよいでしょうか。それは質問者が最終的にどのような状態になりたいかによります。

 自分の好みの服を着て、自分にポジティブな感情を抱かせ、それを維持し続けることが最終的な望みなのか、それとも、夫の好みの服を着て、夫にポジティブな感情を抱かせ、その夫の感情の状態を見て、質問者本人が抱くなんらかの感情を維持するほうが大事なのかについて、まずは考えてみましょう。

 そうして、もし夫にポジティブな感情を抱かせた結果、得られる自分の感情の維持が日常において大切だと考えて、かつ自分が着る服によって抱く感情も捨てがたいと考えるのなら、夫にいつもポジティブな感情を抱かせるための方法が夫の好みの服を着ること以外には何かないのか、探してみるのもいいのではないでしょうか。

 質問の冒頭にもあるように、「日々の暮らしのちょっとした会話で困った気持ち」になるということですから、それはもしかして質問者が着ている服だけの問題ではないかもしれません。

 もし違うのだったら、必ずしも夫の好みの服を着なくても、言葉やふるまいによって、状況は簡単に変わる可能性があります。

◆自分の人生において何が一番大事か、そしてどういう状態になりたいか

 いずれにしても、質問者は自分の感情も他人の感情もよく理解できる人です。そして、自分の行動によって、自分の感情も夫の感情もポジティブにすることができる能力を持っています。

 自分の人生において何が一番大事か、そしてどういう状態になりたいかを考えて、何を着たらいいか、どういう行動をとったらいいか、自分で決めてみてくださいね。

 自分で決めたことが最も納得できるし、一番後悔がありません。悔いのない人生のためにも、自分で決断して行動しましょう。

 ★あなたも小林直子さんにファッションのお悩みを相談してみませんか?コーディネートのことやワードローブの組み立て方、ファッションに関わるライフスタイルについてなど、ファッションに関することであれば何でも結構です。随時募集しています。

<文/小林直子>

【小林直子】

ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に

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