JAL系LCC「ZIPAIR」 ついに旅客便始動へ! 異例の2度目の客室公開も 社長が語る理由

JAL系LCC「ZIPAIR」 ついに旅客便始動へ! 異例の2度目の客室公開も 社長が語る理由

ZIPAIRのボーイング787型機(2020年6月、乗りものニュース編集部撮影)。

新型コロナの影響で、旅客機に貨物のみを積むユニーク運航を続けていた、JALグループの国際線中長距離LCC「ZIPAIR」。ついに旅客便が開始されそうです。それに先駆け2度目の客室公開も。これらの意図はどういったものなのか、同社の社長が答えました。

まだ旅客ゼロ でも上位クラスには「フルフラット」

 JAL(日本航空)グループが展開する、国内初の国際線中長距離LCC(格安航空会社)の「ZIPAIR(ジップエア)」。新型コロナウイルスの影響で、2020年6月から「本来は人を乗せるはずの旅客機を用いた貨物専用便」という少々変わった形でデビューを飾った同社ですが、早ければ10月にも、旅客便の運航を始めるといいます。それに先立って2020年9月28日(月)、成田空港で機内が報道陣に公開されました。

 就航開始から2020年9月現在まで、同社は貨物便としての運航のみであることから、まだその客室に足を踏み入れた乗客は0人です。

 ZIPAIRが使用するボーイング787-8型機の客室は、国内LCCとしては異色のフルフラットシート搭載の上位クラス「ジップ フルフラット(ZIP FULL-flat)」が18席、リクライニング時の倒れ方に工夫を凝らすことで、後席の旅客に気を使わずに済む「スタンダードシート」が272席と、計290席を配します。これらの座席はLCCながらも、JAL(日本航空)やANA(全日空)といった「フルサービスキャリア」の国内線とほぼ同等の前後間隔を持ちます。

 なお、機体を軽量化するため機内モニターはありませんが、全席にUSBケーブルと電源コンセントを搭載しているほか、タブレットホルダーなども設置されるなど、いわゆる「スマホ時代」向けの機内仕様となっています。

 こういったZIPAIRの機内ですが、先述のとおりその中に踏み入れた「乗客」がいないことはもちろん、報道陣に機内が公開されるのも、2019年12月以来2回目です。どういった理由で客室が「再披露」されたのでしょうか。

社長が語る旅客便デビューの詳細&機内公開の意図とは

 成田空港で公開された客室のなかで、ZIPAIRは「旅客便として就航する前に、CA(客室乗務員)訓練生が機内を清掃することで、初めてのお客さまをお迎えする準備」をしました。なお当日は同社の西田真吾代表取締役社長も「同じ釜の飯と食べる、という意味合いで自分も参加したい」と駆けつけ、CAとともに機内の清掃に参加しています。

「現在、新型コロナの影響で渡航制限があり、今日の時点では旅客便を始める状況ではありませんが、遠からずその日がくるでしょう。現在、航空会社としての運航に必要な許認可関係は済んでおり、『レディ(準備完了)』の状態です。今日の訓練生は、入社したと同時に在宅訓練となったメンバーですが、この環境を乗り越えるなかで絆が生まれたと思います」(ZIPAIR 西田真吾代表取締役社長)

 そして、旅客便開始の詳しい情報については次のように話します。

「貨物便運航の売り上げにより、飛ばすための燃料費の下支えができたことで、客室を開放しようと考えました。ソウル線は当局の許可が下り次第、すぐに航空券販売を進める予定で、あとは入国の可否や貿易関係の認可を待っている状況です。ソウル線の旅客便は、早ければ10月半ばとなるでしょう。対しバンコク線は、9月いっぱい旅客便の受け入れをしておらず、その後がまだ不透明な状態です。こちらはもう少し時間がかかると予想されます」(ZIPAIR 西田真吾代表取締役社長)

 なおZIPAIRの就航都市は現在、ソウル、バンコクのふたつ。そして最短2020年10月後半から、目玉の「中長距離」の皮切りともいえるホノルル線を開設予定で、ゆくゆくは北米方面への就航を目指すとしています。

間もなく旅客便開始!動画で見る「ZIPAIR」のいま

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