九州豪雨クラファン復興支援のANA副操縦士たち ギャップ溢れる「お礼ライブ配信」舞台裏

九州豪雨クラファン復興支援のANA副操縦士たち ギャップ溢れる「お礼ライブ配信」舞台裏

ANAがクラウドファンディングのリターンとして実施した「オンライン航空教室」の様子(2020年11月7日、乗りものニュース編集部撮影)。

ANAは「令和2年7月豪雨」の被災地にむけ、若手副操縦士を中心にクラウドファンディングによる支援を実施しました。彼らが支援者への恩返しとして実施したライブ配信を取材したところ、配信時とは違った普段の顔も見られました。

787人から134万4000円 被災地支援「WonderFLY」

 ANA(全日空)では、ひとりの副操縦士の発案をきっかけに、同社のクラウドファンディング「WonderFLY」を用いて、「令和2年7月豪雨」の被災地支援「ANAのパイロットが『今』できる事を考え日本中に元気を届けるプロジェクト」を、2020年9月に実施しました。

 この活動は、普段はエアバスA320シリーズに乗務する副操縦士の星野俊樹さんを中心にANAの社内で広がりを見せ、クラウドファンディングでは、1か月間で787人から134万4000円が集まり、ANAが目標とする100万円を上回る結果となりました。

 このクラウドファンディングでは、支援額に応じ、メールや手書きの手紙といった「リターン(お礼)」が支援者にプレゼントされます。2020年11月7日(土)に実施されたのは、支援額5000円の支援者が視聴可能な、羽田発熊本行きのフライトを模した「オンライン航空教室」です。

 オンライン会議ツール「Zoom」を使用した約1時間の教室では、星野さんの同期である吉江崇雅副操縦士が、機長役として制服の肩に4本線をつけ登場。副操縦士役として石亀達也副操縦士が、天候の急変や突然の揺れなど、実際のフライトでも見られるトラブルの対処法をクイズ形式で出題したほか、熊本出身のパイロットやCA(客室乗務員)による熊本の地域紹介、終盤には視聴者からの質問などが実施されました。

ライブ配信の舞台裏 どんな様子だった?

 企画の陣頭指揮を執った星野さんは、「全員が集まっての準備も難しいなか、より良いものを作るために前日まで構成を考えました。最後の最後までどうなるか分からなかった感じでしたが、それぞれ一人ひとりがパフォーマンスを発揮してくれました」と話します。

 この時間だけ“機長”を務めた吉江さんは「4本線は緊張感がありましたが、始まったときはグレートキャプテンになりきりました。練習を積んだおかげで、本番は一番よくできたと思います」とも。

 一方、石亀さんは吉江さんのことを「普段は気心の知れた同期なので、基本的におちゃらけていることが多いです」といいますが、「同期としていつもは見せない真剣な顔や考えて向き合っている姿を見て、キャプテンシーを感じました」と吉江“機長”を高く評価しました。

機長やCA 出演者が語る熊本への思い

 また今回の舞台となった熊本についても、もちろん出演陣にとっても強い思いがあるようです。

「自分にとっては、熊本の良さは人の良さだと思います。やりたいことを投げかけたら投げかけた分だけ答えてくれる人たちだな、と今回の活動で感じています」(星野さん)

「熊本の魅力は底が尽きないというのが正直なところで、考えを巡らせた色々な熊本旅のプランニングができると思います。熊本は“火の国”といいますが、実は水が豊富でキレイおいしい、というのが魅力のひとつだったりします」(熊本紹介を実施したCAの安藤史華さん)

「熊本出身ゆえに『あそこがいい、ここもいい』というところがあり、郷里をアピールしたくなりますが、私達が押し付けるよりは、行ってみて自分の好みのスポットや食べ物を発見していただくのが一番いいのかなと思います」(熊本紹介を実施したB787機長の後藤武文さん)

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 なお、ANAは2020年11月8日(日)にも、1万円以上の支援者のリターンとして、参加者最大10名までのオンライン航空教室を実施しました。

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