「名二環」全通&中京圏の道路新料金でどう変わるか 名古屋の道路が今後の試金石に?

「名二環」全通&中京圏の道路新料金でどう変わるか 名古屋の道路が今後の試金石に?

名古屋西JCT(画像:NEXCO中日本)。

名古屋の外環道にあたる「名二環」が全線開通し、これに伴い「中京圏の新たな高速道路料金」が適用されます。三大都市圏で2番目となる自動車専用の環状道路の全通は、今後の高速道路料金を考える試金石になるかもしれません。

全て「フルJCT」な名二環

 名古屋の外環道にあたる名二環(名古屋第二環状自動車道)が、2021年5月1日(土)15時に全線開通します。また同日0時から「中京圏の新たな高速道路料金」が適用されました。これにより何が変わるのでしょうか。

 名二環の全線開通により、伊勢湾岸道の一部区間と合わせて、名古屋近郊をぐるりと囲む66.2kmの環状道路(総称「名古屋環状2号線」)が形成されます。三大都市圏で環状の自動車専用道が全線開通するのは、東京の首都高C2中央環状線に続いて2例目です。

「都心部の渋滞緩和につながるだけでなく、どこかのルートが事故や災害で寸断されても、迂回が容易になります」。国土交通省 愛知国道事務所の平井親一所長は環状線の整備効果についてこう話します。この迂回という点では、東京の首都高より名古屋の方がしやすいと言えるかもしれません。

 というのも、名二環のJCTは全て、接続する道路のどの方向も相互に行き来可能な「フルJCT」だからです。首都高C2はJCTによっては、構造上行き来できない方向があったり、あるいは別路線と交差するだけで接続していなかったりする箇所があります。

 目的地へのルートが通行止めだったり、渋滞していたりした場合に「あっち回りで行こう、こっち回りで行こう」といった選択が、名古屋では、よりしやすくなると言えそうです。

迂回しても不利にならない新料金

 その迂回の選択をサポートする目的で導入されるのが、前出した「中京圏の新たな高速道路料金」です。

 骨子としては、「東海環状道とその内側の高速道路で料金水準を統一」、そして「対距離制」の2つ。名二環も均一料金(普通車30km未満510円/30km以上620円)から、距離に応じて普通車(ETC料金。以下同)で260円から1110円まで加算される対距離制になるだけでなく、名古屋高速の料金も、NEXCOと同じ5車種区分に揃えられるとともに、290〜1320円の対距離制に移行します。

 そのうえで、新料金の適用範囲においては、A地点からB地点までの最短距離を基準に、迂回しても不利にならないよう料金調整がなされます。この新料金の適用によって、実質的に値上げになる区間と、値下げになる区間が混在します。

 たとえば名二環を有松ICから鳴海ICまで1区間3km走った場合、これまでは510円かかりましたが、新料金では260円に。一方で植田ICから楠ICまでの14.9kmは、510円で走れたのが、650円に上がります。しかし、東海北陸道の岐阜各務原ICから名古屋高速の錦橋出口までの40.1kmだと、1800円かかったのが1520円になる、といった具合です。

 NEXCO中日本 名古屋工事事務所の安藤博文所長によると、名二環周辺の高速道路上では「(名古屋高速の)都心環状線まで〇〇経由で何分、●●経由で何分」といったルート選択の参考となる情報もしっかり表示していくとのこと。

 また国は将来的な施策として、ルートの混雑状況に応じて変動する機動的な料金を導入し、渋滞緩和につなげることも検討しています。そのうえで、名古屋圏の道路は今後を占う試金石になるかもしれません。

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