ホテルにゴリッゴリの「鉄道コンセプトルーム」続々のナゼ コロナ禍に光明?

ホテルにゴリッゴリの「鉄道コンセプトルーム」続々のナゼ コロナ禍に光明?

京都タワーホテル「京阪電車トレインルーム8011号」(画像:京阪ホテルズ&リゾーツ)。

ホテルに鉄道やバスをテーマとした特別な客室、しかもかなりマニアックでニッチなコンセプトともとれる部屋を設ける動きが相次いでいます。鉄道会社もこれに積極的です。

ファンにはたまらない「お部屋」が続々

 一部のホテルが鉄道に注目しているようです。以前から駅前のホテルなどで、線路が見える「トレインビュー」をウリにする動きもありましたが、最近相次いでいるのは、鉄道をテーマに部屋を装飾した「鉄道コンセプトルーム」の設置です。

 関東では東急系列の「渋谷エクセルホテル東急」が2020年12月、「東急電鉄コンセプトルーム」を2室設置。本物の電車の部品や、運転シミュレーターなどをしつらえたもので、その後「横浜ベイホテル東急」にも同様の客室を作っています。さらに2021年7月からは、京急川崎駅前と横浜駅東口の「京急EXイン」にて、京急ミュージアムとコラボした「京急電鉄プレイルーム」も8月までの期間限定でオープンします。

 この動きは関西で先行しています。2020年10月、難波のサービスアパートメント(月単位などで契約する宿泊施設)「フレイザーレジデンス南海大阪」に、南海特急のシートや運転シミュレーター、鉄道部品などをしつらえた「トレインルーム produced by NANKAI」が登場。翌月には京都駅前の京都タワーホテルに、京阪8000系電車をテーマにした「京阪電車トレインルーム8011号」がオープンしました。こちらでは実物の車両の補助いすや吊り革を設置、“京阪特急に乗っている気分”まで演出しています。

 この後、京都タワーホテルは怒涛の攻勢をかけます。2021年春以降、「京阪バスコンセプトルーム」「叡山電車トレインルーム」「坂本ケーブル コンセプトルーム」「嵐電トレインルーム」と、京阪グループに属する鉄道・バスをテーマにした特別室を相次いで誕生させました。

 さらに京都では、「相鉄フレッサイン 京都四条烏丸」にて7月12日(月)から、相模鉄道のコンセプトルームがオープン。いわば神奈川から京都への殴り込みです。

 もちろん京都タワーのコンセプトルーム含め、各鉄道・バスの貴重な部品や記念ヘッドマーク類といった“実物”盛りだくさんで構成されています。

鉄道コンセプトルームなぜ設置?

 京都タワーホテルを運営する京阪ホテルズ&リゾーツによると、京都タワーで最初に設置した京阪8000系のコンセプトルームは、京阪グループ110周年記念事業の一環だったといいます。ただ、「コロナ禍で外出がしづらくなっているなか、『部屋で楽しめるものを』という思いもあります」と話します。

 もともと鉄道好きが多く泊まっていたのか聞いたところ、「トレインビューならば、より駅に近いホテルには勝てませんので……」とのこと。コンセプトルームの利用については、「乗りもの好きの大人おひとりの場合もあれば、ファミリーのご利用もあり、お子様の楽しそうな顔も見られます」ということでした。

 一方、あえて京都へトレインルームを新設した相模鉄道は、「沿線外における相鉄線のさらなる認知度向上」が目的。あえて京都四条烏丸の相鉄フレッサインを選んだ理由は、ここが同ホテルの1号店であることと、「一大観光地であり多くの地域の方に知っていただける」と考えた結果だそうです。

 こうした様々な実物をしつらえた鉄道コンセプトルーム、「グループ外のホテルがやるとすれば、相当な費用がかかるでしょう」と相模鉄道は話します。ホテルと鉄道、コロナ禍でお互い厳しい環境に置かれ、イベントなどの広報活動も制限されるなか、話題作りという意味において、うってつけの手段といえるのかもしれません。

 ちなみに、鉄道会社が協力したコンセプトルームは、ホテル以前に、カラオケボックスなどでも事例があります。また、特定の鉄道会社ではないホテルの鉄道ファン向けの部屋としては、鉄道ジオラマのレイアウトをしつらえ、宿泊者が自宅から模型を持ち込んで走らせることができる客室などが挙げられます。

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