エンジン内部が超・泡! JAL・J-AIR国内初導入「エンジン泡洗浄」 異例の作業に潜入

エンジン内部が超・泡! JAL・J-AIR国内初導入「エンジン泡洗浄」 異例の作業に潜入

報道陣に公開されたJ-AIRのエンブラエル170への泡洗浄の様子(2022年2月7日、乗りものニュース編集部撮影)。

これまで”水洗い一択”が普通だったのですが…。まさに革命です!

日本初・世界初が並ぶ…!

 JAL(日本航空)グループで、伊丹空港を拠点とするJ-AIRが、エンブラエル170に搭載されるCF34型エンジンを対象に、日本の航空会社として初となる泡を用いた洗浄方法「GE 360フォームウォッシュ」を導入。この「泡洗浄」の導入はCF34型エンジン、そして同型機をはじめとする100席以下のジェット旅客機「リージョナルジェット」の業界でも世界初の試みになるとのこと。この様子を2022年2月に取材しました。

 これまでジェットエンジンの洗浄は、水を使用した方式が一般的でした。今回JALグループが導入した「泡洗浄」では加熱した特殊な泡状の洗浄剤をエンジン内部に注入することで、飛行中に吸い込んだちりやほこりの粒子を化学的に除去することが可能となります。JALグループでは2021年12月から本運用をスタート。本運用前の検証を含めると、すでに8基(4機分)のエンジンが、この「泡洗浄」を受けているとのことです。

 泡は「フォームウォッシュカート」と呼ばれる洗浄車を経由し、管を経由してエンジン内部へまんべんなく注入されます。使用される洗浄剤は再洗浄不要で、時間の経過とともに水溶液に変化。また、作業中はエンジンの下に専用車両をセッティング。それを用いて使用済みの洗浄剤を確実に回収するとのことです。

「泡洗浄」なぜ導入? どれだけスゴイのか

 今回のJALグループ・J-AIRが導入した「泡洗浄」は、同エンジンを製造するGE(ゼネラル・エレクトリック)の航空事業部門であるGEアビエーション側から、この計画が持ちかけられ、JAL側も賛同し実現したとのこと。

 担当者は「エンジンはとても繊細なものなので、この洗浄方法を最初に聞いたときは驚きました。ただ、作業時間がかかるといった懸念もありましたが、環境に良いのであればぜひ導入するべきだと思いました」とその経緯を話します。ちなみに、1基あたりの洗浄時間は、水洗浄(2時間)の約3倍となる6時間程度を要するとのことです。

 ただ「泡洗浄」の導入は、さまざまな良い効果も期待できそうです。

「泡洗浄」を用いてエンジン内部の汚れを除去することで、使用燃料が少なくフライトができるようになります。同社によるとその節約量は、年間で最大燃料約8万2000リットル分におよぶとのこと。

 また、泡を使用した洗浄方法であるため、従来の水洗浄よりも水の使用量を削減することが可能であるほか、洗浄性の向上により、エンジンパーツの長寿命化にも寄与すると見込まれます。

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