大型車もバック駐車必須! 高速SA・PA駐車マス「V字レイアウト」の切実な導入理由

大型車もバック駐車必須! 高速SA・PA駐車マス「V字レイアウト」の切実な導入理由

大型車の区画にV字駐車マスレイアウトが導入されている佐波川SA上り線(画像:NEXCO西日本)。

高速道路のSA・PAで駐車マスの増設が進んでいます。夜間に顕著となっている大型車マス不足への対応に主眼が置かれていますが、そうしたなか山陽道では、大型車もバック駐車が必須の「V字レイアウト」が導入されています。

大型車の駐車マスに「V字レイアウト」なぜ?

 高速道路のSA・PAの駐車マス拡充が進んでいます。主眼が置かれているのは大型車マスを増やすこと。大型車が夜間に駐車できず、そこら中に車両があふれる状況が続いているためで、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)は2024年度までの3か年で、さらに計1500台分を増やす計画です。

 そうしたなか、NEXCO西日本管内の山陽道では2021年度、ちょっと見慣れない駐車マスのレイアウトが導入されています。駐車マスでV字の2辺を作るよう斜めに敷き詰めていく「V字駐車マスレイアウト」を、大型車の区画で適用しているのです。

 この大型車用のV字駐車マスレイアウトは、2021年度から山陽道の道口PA下り線(岡山県倉敷市)と、佐波川SA上り線(山口県防府市)に導入されています。車両はバックで入庫、V字の反対側の車両とお尻を向き合わせて駐車する形になり、それぞれ前進で出庫します。

 通常、大型車用は前進で入って前進で出られる1台単列のレイアウト、もしくは前後2台の縦列(後方のマスの車両はバック出庫前提)レイアウトだといいます。佐波川SA上り線では、V字レイアウトを採用することで大型車マスを1.4倍に拡張したといいますが、乗用車ならばまだしも、大型車のバック駐車は停めにくいことも考えられます。

 NEXCO西日本によると、このレイアウトには駐車マスの枠外、つまり通路への駐車を防止する目的があるそう。詳しく聞いてみると、逆にルール違反の駐車の実態が浮彫りになりました。

トラックはお尻を見せると「横づけされる」?

 一般的な単列配置の大型車マスでは、次のようなことが起こっているとNEXCO西日本は話します。

「前進で入って前進で出る単列のレイアウトですと、マスに駐車中のトラックの後ろに横づけする形で、通路に停めるトラックが多かったのです」

 つまり、「どうせ長く停めるし、前から出られるからいいでしょ」というような意識で、そのトラック後方の通路に停めるケースが見られるとのこと。

 前後2台の縦列に配置した駐車マスについても、「後列に停めたトラックはバックで出なければならないのですが、これも分かりにくいためか、やはり後方の通路に停められてしまう」のだそうです。

 これに対し、V字レイアウトであれば「間違いなく前進で出庫するとわかる」ため、通路への駐車を防止できると考えたそうです。

 このV字レイアウトについては、前進発車のため、発車しやすく接触事故の低減を図れるともアピールされています。

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