カワサキ初の「自転車」乗ってみた 異形の「前2輪」メリットは? フル電動タイプも

カワサキ初の「自転車」乗ってみた 異形の「前2輪」メリットは? フル電動タイプも

カワサキ「ノスリス」。バイシクルシティ・エキスポ2022にて(乗りものニュース編集部撮影)。

カワサキが事業化する電動3輪の乗りもの「noslisu」を体験。うち電動アシストタイプは、カワサキ初の自転車です。“前2輪”が特徴ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

「Kawasaki」ロゴが入ったチャリ登場

 バイクで知られるカワサキが、初めて“自転車”を展開します。カワサキモータースが電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」を事業化、2023年春よりカワサキモータースジャパンのショップなどで販売をスタートさせます。

 ノスリスは前2輪の乗りもので、免許不要の電動アシスト自転車タイプと、普通免許が必要なミニカー登録(車両区分としては原付)のフル電動タイプをラインアップ。公共交通機関が不便な地域での移動や、宅配事業者、高齢者の移動手段などのニーズが想定されています。ただ見た目はどちらも、ペダルのついた「自転車」に近いものです。

 川崎重工の社内公募制度「ビジネスアイデアチャレンジ」で選定されたノスリスは、2021年5月から始まった事業化前のクラウドファンディングにて、電動アシスト自転車タイプとフル電動タイプ、どちらも50台が即日完売するほどでした。これにより、幅広い社会的ニーズがあるとの確信を得て、カワサキモータースは今回の事業化に至っています。

 そうしたなか、2022年5月18・19日に都内で開催された「バイシクルシティ・エキスポ」では、このノスリスの実車が展示されたほか、試乗も行われていたので、体験してきました。

 前2輪の乗りものとしては、ヤマハのバイク「トリシティ」などが広く知られています。前2輪がリーン(スイング)することで、障害物なども容易に乗り越えられる点はトリシティとも共通していますが、会場にいたカワサキの担当者によると、ノスリスはカワサキのバイクチームが携わっているものの、「自転車」の操作感覚を目指したのが特徴だといいます。

 実際に試乗してみると、バイクのように車体を傾ける動きではなく、あくまでハンドル操作で曲がる自転車に近い動き。これは電動アシスト自転車タイプ、フル電動タイプどちらも共通していました。

 また車体をよく見ると、前二輪のサスペンションも部品構成がさほど複雑ではなく、自転車が好きな人ならば自分で直したりカスタムしたりできるのでは、と思えるほど。事実、そのようにカスタム目的で注目している人も少なくないといいます。

スタンドがない! でも安定感は抜群

 ノスリスにはハンドルのロック機構が備わっており、一般的な自転車やバイクのようなスタンドがありません。停車状態でも自立するうえ、前の2輪は地形に合わせてリーンするので、絶えず安定した状態を保つことができます。

 このため、傾斜地などでスタンドを立てるとバランスを崩して転倒しがちな子乗せ自転車などへの発展も考えられるそう。キットなどはこれから検討するということです。

 ただ、問題がないわけではありません。たとえば駐輪場。電動アシストタイプは自転車のハンドル幅の基準に合わせ、前2輪の幅が600mmで作られているそうですが、駐輪場では平置きのスペースにしか置けないでしょう。

 現状でも、大きな子乗せの電動アシスト自転車などの増加で、駐輪場の平置きスペースが不足しているところが見られます。さらに今後、改正道路交通法の施行で、自転車と原付の中間的な区分である「特定原付」が創設されれば、駐輪場ラックに収まらない車両が増えてくると考えられます。

関連記事(外部サイト)