どんなチャリも「電動アシスト化」? ホンダが開発 世界初の“後付け装置”は安いのか高いのか

どんなチャリも「電動アシスト化」? ホンダが開発 世界初の“後付け装置”は安いのか高いのか

ワイズロード新橋店に展示されている「スマチャリ」搭載の電動アシスト自転車「RAIL ACTIVE-e」(乗りものニュース編集部撮影)。

ホンダが自転車に後付けする「電動アシスト化」システムを開発、実車の展示も始まりました。高校生の自転車通学の課題を念頭に置いたものですが、果たして安いのでしょうか、高いのでしょうか。今後の可能性を探りました。

「電動アシスト化」した自転車、22万円で

 ホンダが開発した、既存の自転車を「電動アシスト化」する後付けシステムを搭載した自転車が、2023年5月現在、東京都港区の自転車店「ワイズロード新橋店」で展示されています。24日からは同川崎店(川崎市川崎区)でも始まります。

 車名は「RAIL ACTIVE-e」。日本のブランドKhodaaBloom(コーダーブルーム)のスポーツバイクに、後付け電動アシストユニットとスマートフォンアプリを用いて既製の自転車を電動化するという世界初のシステム「SmaChari(スマチャリ)」を搭載しています。

 このシステムはスマホアプリと連動することで、「自転車のコネクテッド化」も可能にするとうたっています。走行データの表示や記録に加え、ホンダのカーナビなどのデータから、自動車の急ブレーキが多い場所に近づくとスマホからアラート音が鳴る仕組みも。アシスト設定をAI(人工知能)が自動制御したり、スマホが鍵になったりする機能もあります。

 スマチャリは、ホンダの新規事業創出プログラムで4年をかけて誕生したものです。高校時代に片道10kmの自転車通学だったという若手エンジニアが、高校生の通学課題の解決と事故低減を目指して開発したそう。

 プロジェクトのウェブサイトでは「これって、現代版のバタバタだよね」と紹介されています。ホンダは、黎明期に自転車用の後付けエンジン(補助エンジン)、通称「バタバタ(ホンダA型)」を開発したことで、今に続く自動車メーカーへとのし上がっていきました。前出の文言は、それと重ね合わせたものといえるでしょう。

 展示された実車を見ると、フレーム下部(ダウンチューブ)に円筒形のバッテリーが、ペダルがついているチェーンホイールの下部にモーターユニットが取り付けられています。ベース車である「RAIL ACTIVE」そのものが通勤通学向けとして軽量さをウリにした自転車ですが、電動アシストユニットを含めても15kgと、かなり軽量にまとめているのが、ひとつの特徴にもなっています。

 気になるのは、税込みで22万円というその価格。「RAIL ACTIVE」自体はメーカー希望小売価格6万9960円なので、約15万円が電動アシストユニットという計算になります。

「お手頃です」e-バイクにしてはね…

 電動アシスト自転車の価格はもちろんピンキリですが、一般的なシティサイクル(いわゆるママチャリ)であれば、10万円台前半からラインアップされています。コネクテッド機能がつくとはいえ、15万円かけて自転車を“電動アシスト化”するよりは、新品を買おうと思うかもしれません。

 しかしながら、「スポーツタイプの電動アシスト自転車、いわゆる『e-バイク』としては、22万円は市場の2~3割安くなっています」と、ホンダの広報担当は話します。

 そもそもスマチャリは、開発者が高校生のときに、電動アシスト自転車がママチャリタイプばかりで、ダサくて乗りたくないと思った経験から生まれているとか。そこで、ユーザーの好みの自転車を電動アシスト化することに需要を見出したというわけです。

「RAIL ACTIVE-e」は7月から受注を開始し、9月下旬の発売を予定しています。ホンダによると初年度3000台の販売を目標としているとのこと。また、当面は、今回のように自転車へ電動アシストユニットを組み込んだセットでの販売を考えているようです。

 ワイズロードの店員に聞いたところ、仮に電動アシストユニットが単体で販売された場合、幅広い自転車への取り付けが可能であるものの、道路交通法によりアシストの効く速度が24km/hまでに制限されていることもあり、販売店での調整が必要になるだろうということでした。どんな自転車にも好きに取り付けられる、というわけではなさそうです。

 ホンダとしては、多くのメーカーと協業したい考えで、電動アシストユニットについても、今回できたものが決まった形ではないといいます。電動アシストユニットの価格についても今後、下げられる可能性はあるとのことでした。

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