阪神高速「大和川線」本日開通 大阪東西新ルート 何が変わりどう便利に? 奈良関空も

阪神高速「大和川線」本日開通 大阪東西新ルート 何が変わりどう便利に? 奈良関空も

大和川線の大部分はトンネルで構成される(画像:阪神高速道路)。

阪神高速の新線「大和川線」が開通します。大阪市街地の南部を東西方向に結ぶ路線で、都心部を迂回して大阪湾岸と奈良方面を直結する新ルートです。奈良方面はもちろん、関空へのアクセスにも変化が見込まれています。

大阪南港〜松原JCT、29分から16分に短縮

 阪神高速「6号大和川線」の鉄砲〜三宅西間7.7kmが、2020年3月29日(日)16時に開通します。これにより大和川線は、大阪府堺市と松原市のあいだを東西に結ぶ三宝JCT〜三宅JCT間9.7kmの全線が完成します。

 阪神高速のネットワークは1号環状線から各方面へ放射状に延びており、たとえば4号湾岸線と14号松原線を行き来する場合、これまでは環状線など大阪の都心部を経由する必要がありました。しかし、大和川線が開通することで湾岸線と松原線が直結し、都心部の迂回ルートが形成されます。

 これにより、湾岸線沿線の大阪南港地区から、松原線およびNEXCO西日本の近畿道、阪和道、西名阪道が交わる松原JCTまでの所要時間は、環状線や松原線を使った都心経由ルートで29分かかっていたところ、大和川線経由で16分に短縮されます。三宝JCTに近い堺浜地区と松原JCTのあいだは、一般道経由の45分から大和川線経由で16分へと、大幅な時間短縮になる見込みです。

 なお、今回の開通区間はほぼ全線がトンネルで、新たに鉄砲の松原方面出入口と、常磐出入口、天美出入口が、また三宅西出口付近の西行き本線上には三宅西本線料金所が、それぞれ新設されます。

大阪を取り囲む環状道路の南側が完成 何が変わる?

 大和川線の開通で大きく変わる地域のひとつが、奈良県の香芝市や大和郡山市といった西名阪道の沿線です。阪神高速道路によると、西名阪道から神戸や阪神港方面へ向かう場合、これまでは松原JCTから松原線で大阪都心部を経由するのが一般的でしたが、これを迂回する大和川線ルートの誕生で、奈良県内の製造業が集中する西名阪道の沿線地域と阪神港のアクセスが向上し、物流の効率化も期待されるといいます。

 ほかにも、「大和川線整備の事業主体である大阪府、堺市はもとより、地元自治体である松原市、地元企業のほか、大和川線の開通によりアクセス性が向上する奈良市観光協会など、多方面から期待の声を頂戴しています」(阪神高速道路)とのことです。

 また大和川線は、湾岸線や松原線、近畿道などとともに、大阪市の近郊を取り囲む環状道路「大阪都市再生道路」の一部に位置付けられています。この環状道路としての機能が一部完成することで、ルートの選択肢が大きく広がります。

「たとえば、大阪北部および京都方面、奈良方面と、関西空港など大阪南部とを結ぶ経路において、近畿道から都心部へ向かう12号守口線や13号東大阪線を使ったルートから、大和川線ルートへの転換もあり得るでしょう」(阪神高速道路)

 特に東大阪線などは、近畿道から環状線までのあいだで渋滞が頻発しています。それを避けて近畿道を南下し、松原JCTから大和川線を経由して湾岸線に出ることも可能になるのです。この場合、近畿道の料金が余分にかかりますが、阪神高速道路は「いままでのルートに選択の余地ができる点は大きい」と話します。

 なお今回、大和川線の開通で「大阪都市再生道路」の南側が完成する形ですが、北側の未開通区間にあたる「淀川左岸線」の延伸工事(3号神戸線〜近畿道)も進んでいます。こちらは2032年度までに全線が開通する予定です。

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