ANA貨物専用機初の欧州進出 新型コロナで臨時便 巨大キャパ「ボーイング777F」を投入

ANA貨物専用機初の欧州進出 新型コロナで臨時便 巨大キャパ「ボーイング777F」を投入

フランクフルトに向かうANAカーゴ「ボーイング777F」を見送る同社のスタッフ(2020年6月10日、乗りものニュース編集部撮影)。

新型コロナの影響下、ANAグループが成田〜フランクフルト線で臨時貨物便を運航開始しました。これは同社にとって初となるヨーロッパ方面の貨物専用便で、大型のボーイング777F型機「ブルージェイ」が用いられました。

ヨーロッパの航空貨物拠点「フランクフルト」

 ANA(全日空)グループ貨物部門のANAカーゴが成田〜フランクフルト(ドイツ)線で貨物臨時便の運航を開始。2020年6月10日(水)午前9時ごろ、その初便が成田空港を離陸しました。同グループにとって、ヨーロッパ方面への貨物専用機の運航は、今回が初となります。

 新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、国際旅客便が運航規模を縮小した関係で、これまで旅客便の貨物スペースを利用して輸送していた航空貨物を平時のように運ぶことが難しくなっています。この日本とヨーロッパ双方面の貨物需要に対応するため、ANAグループによる臨時便が設定されました。フランクフルトが選ばれたのは、ヨーロッパにおける航空貨物の拠点であるため、とのことです。

 ANAグループは貨物専用機を2モデル保有しています。機数としては多数を占めるボーイング767F型機と、より大型で2019年から投入開始されたボーイング777F型機です。今回のフランクフルト便に使用されたのは、後者の777F型機です。

 ANAグループの777F型機は、旅客型の777-200LR型機をベースにした大型貨物機で、末尾の「F」は「Freighter(フレイター)」、つまり「貨物型」を意味しており、日本でANAグループのみが導入しています。767F型機と比べると貨物室の高さも約1.2倍で、搭載できる貨物重量は約2倍(102t)、航空機エンジンを積むことも可能とのことです。

 なお、ANAグループの777F型機は「BLUE JAY(ブルージェイ)」の愛称が与えられており、機体後部左側に「青い鳥のマーク」が入っているのが特徴です。

欧州進出のANA「ブルージェイ」 今後はどうなる?

 成田発のフランクフルト行き初便には、半導体製造装置や電子機器、医療品などがおよそ65t積まれ、折り返しとなるフランクフルト発の初便には、ワインや一般貨物などが約100t積まれる予定です。この臨時貨物便は今回を含め、6月中に17日(水)、24日(水)と計3回、運航が計画されています。なおANAグループによると、7月も同程度の規模で運航することを検討しているとのことで、こちらもボーイング777F型機を投入する可能性が高いとしています。

 同グループにとって初というヨーロッパ方面への貨物専用機運航ですが、これまで運航されていた中国などのアジア方面、シカゴなどの北米方面の路線と比べて特徴はあるのでしょうか。

 ANAカーゴの浦野敏央成田ウェアハウスオペレーションセンター副センター長は、「日本発の便はアジア方面、シカゴ方面と同じく自動車部品などが輸送されることが多いです。対しヨーロッパ発の便ですが、医療品などが積まれる傾向がほかのエリアと比べて多い傾向にあります」とその特徴を話します。医療品が多い傾向は、新型コロナの影響下でなくとも変わらないとのことです。

 なおこのANAカーゴによる成田〜フランクフルト線、今後の定期便化などは「需要を見て判断する」としています。

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