色違いの兄弟…ではない 総武線E231系800番台と中央線209系1000番台 そっくりな異形式

色違いの兄弟…ではない 総武線E231系800番台と中央線209系1000番台 そっくりな異形式

209系1000番台(左)とE231系800番台(右)。地下鉄直通用という用途で製造されたため、見た目はほぼ同一(2019年11月、伊藤真悟撮影)。

一時的にJR中央線に導入されている209系1000番台と、地下鉄東西線直通用として総武線を走るE231系800番台は、形式は異なるも、色以外の見た目がそっくりな車両です。中野〜三鷹間で、並走シーンを見られたらラッキーかもしれません。

中央快速線のワンポイントリリーフ 209系1000番台

 2019年3月のダイヤ改正から、JR中央快速線に2編成のニューフェイスが登場しました。2020年6月現在も中央快速線で活躍しているE233系電車よりもスリムで、正面に非常ドアがついた独特の表情は、鉄道に興味のない人でも「なんか違う電車が来た」とひと目で気づくことでしょう。

 この車両は209系1000番台。1999(平成11)年に製造され、JR常磐緩行線で使われていました。常磐緩行線は東京メトロ千代田線と直通運転を行っているため、車体の幅は千代田線の規格に合わせて2800mmと中央快速線のE233系(2950mm)より狭くなっているほか、車両正面にはトンネル内での非常時脱出用に非常ドアがついています。この独特な形態は地下鉄直通時代の名残です。

 なぜこの電車が中央快速線を走っているかといえば、中央快速線のE233系が2020年6月現在、新たにグリーン車を組み込むための改造工事を行っているからです。工場で改造を受けることで不足する車両を補うために、209系1000番台は常磐緩行線から転属した、いわばワンポイントリリーフといえます。

 中央快速線は御茶ノ水〜三鷹間でJR中央・総武緩行線と並行していますが、このうち中野〜三鷹間では209系1000番台にそっくりの電車を見ることができます。

 こちらはE231系800番台で、東京メトロ東西線との直通運転用に造られました。209系1000番台同様に地下鉄直通用として製造されたため、見た目はほぼ同一です。

 異なる点として、E231系800番台は2003(平成15)年に製造されており209系1000番台よりも新しく、足回りは1世代進化したものが使われています。そのため、モーターを制御する装置はより静かで省電力のものとなり、ブレーキも「電気停止ブレーキ」という新しいシステムになるなど、環境性能の向上が図られています。

 E231系800番台の廃車計画はまだ発表されていませんが、209系1000番台は、中央快速線のグリーン車連結工事が完了すると廃車されることが予想されます。快速線と緩行線で「地下鉄仕様」の並びを楽しむならいまのうちかもしれません。

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