シンガポール空軍50周年記念パレードで新型空中給油機A330MRTTをお披露目

シンガポール空軍50周年記念パレードで新型空中給油機A330MRTTをお披露目

地上展示されたA330MRTT

 シンガポール空軍は、新しく空中給油機としてエアバスA330MRTTを1機導入し、2018年9月1日(現地時間)に行われた空軍創設50周年記念パレードで、初めて一般にその姿を公開しました。

 シンガポール独立の3年後となる、1968年9月1日に創設されたシンガポール空軍。その創設記念日に西部のテンガー空軍基地で行われた創設50周年記念パレードは、2018年初めから続く50周年記念イベントのハイライトとなるイベントです。A330MRTTは、既存の空中給油機KC-135Rと並んで地上展示されました。

 元シンガポール国軍統合参謀長という経歴を持つリー・シェンロン首相は、スピーチで「30年前、私はパヤ・レバー空軍基地でみなさんと創設20周年を祝う栄誉にあずかりました。今日、テンガー空軍基地で、歴代空軍参謀長をはじめとする空軍の皆さんとゴールデンジュビリー(50周年)をお祝いすることができて、大変光栄です。空軍の発展とその成長を振り返ると、皆さんが長年における小さな積み重ねの賜物だと感じます」と語り、空軍50周年を祝いました。

 いわば温故知新を表す「過去を尊び、今を祝い、そして未来へ思いをはせる」というテーマで開催されたシンガポール空軍50周年記念パレードは、F-5SタイガーIIやTA-4SUスーパースカイホークなど退役保存機を含む20の航空機と装備が地上展示される中、初期の空軍を作り上げたパイオニアたちを乗せた車両を先頭に10台の車両が特設スタンド前をパレード。そして上空では、創設50周年記念塗装のF-15SGストライクイーグルをはじめとする航空機20機が航過飛行を行いました。

 地上展示機のなかでお披露目されたのが、エアバスから引き渡されたばかりの新型空中給油機、A330MRTTです。機体の垂直尾翼には、シンガポール空軍創設50周年のシンボルマーク、そして左右のエンジンナセルには「OUR HOME, ABOVE ALL(我々の祖国、その空全てを)」という、空軍創設50周年のキャッチフレーズが記されています。


 すでにシンガポール空軍は空中給油・輸送機としてKC-135Rを保有していますが、それよりも多くの貨物や燃料が積載できて、航続距離の長い空中給油・輸送機として、A330MRTT(Multi Role Tanker Transport)を新規に導入したものです。A300MRTTは航続距離1万4800km、111トンの燃料を空中給油で提供できるほか、266名の人員、または37トンの貨物を積載することができます。これにより、自然災害などでの人道支援活動で、救援物資とともに必要な人員を同時に派遣することができると期待されています。貨物のほかにも医療設備を搭載することもできるので、治療が必要な患者の長距離搬送にも使用可能。軍事だけでなく、様々な人助けの任務に活躍してくれることでしょう。

Image:RSAF/Airbus

(咲村珠樹)

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