サーブが展示会で地上発射型「オーディンの槍」を初公開予定

サーブが展示会で地上発射型「オーディンの槍」を初公開予定

地対艦型RBS-15Mk4ク?ンク?ニル

 2018年10月16日(現地時間)、スウェーデンのサーブは10月23日〜26日にフランスのパリで開かれる防衛見本市「ユーロナバル」で、次世代型地対艦ミサイルRBS-15「グングニル」を初公開すると発表しました。グングニルとは、北欧神話の主神オーディンが持つ、決して狙った的を外さないという槍の名前です。

 RBS-15は、1980年代に最初のバージョン(Mk1)が登場したサーブの対艦ミサイルシリーズ。日本をはじめ他国の対艦ミサイル同様、航空機に搭載する空中発射型(ASM)のほか、艦対艦型と地対艦型(SSM)が存在します。現在の主力は第三世代型のMk3で、2004年から製造が始まっています。

 今回ユーロナバルで初公開されるのは、第四世代型となるMk4の地対艦型。このバージョンから「グングニル」の名称が用いられるようになりました。すでにグリペンEに搭載することを目的とした空対艦型と、ヴィスビュー型コルベットで運用する予定の艦対艦型が2017年にスウェーデン軍から発注されており、これで全てのバージョンが出揃うことになります。

 全長4.35m、安定翼を含む全幅は1.4m(本体直径50cm)で、誘導方式はJバンド(10〜20GHz帯)レーダーを使用したアクティブホーミング式。弾頭(といっても先端にはレーダーシーカーが存在するので、ミサイルの中ほどに位置します)炸薬量は最大200kg。有効射程距離はMk3より100km延長された300km以上とされています。

 発射されたのちは内蔵されたジェットエンジンにより、水面でのレーダー波乱反射(シークラッター)に隠れられる海面すれすれをマッハ0.9で飛行。目標までは慣性航法(INS)のほかGPSを使用しますが、GPS信号の受信システムは電波妨害に強い新世代のものを採用しています。この際、まっすぐ飛んでいくのではなく、複数の経由点(ウェイポイント)を三次元的に通過するため、目標から発射点が察知されづらくなっています。また、悪天候への対応も強化されました。

 Jバンドレーダーを用いた最終誘導段階でも、広い探知範囲と電波妨害に強いシステムを持っており、第1撃で目標に回避されてもすぐに再攻撃態勢を取れる「しつこい」ミサイルです。まさに狙った的を絶対に外さないだけでなく、相手を貫いた後は必ずその手に戻ってくるというオーディンの槍、グングニルの名前を持つにふさわしい存在と言えます。

オーディンの槍グングニルは、それを使う軍勢に必ず勝利をもたらすという特徴もあります。このミサイルを運用する者にも絶対の勝利を約束する、というサーブの自信も感じさせますね。

Image:SAAB

(咲村珠樹)

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