アメリカ空軍 新ハンドガンM18を12万5000挺本格発注

アメリカ空軍 新ハンドガンM18を12万5000挺本格発注

アメリカ空軍の新ハンドガンSIG SAUER M18(Image:USAF)

 アメリカ空軍は2020年6月22日(現地時間)、基地の警備兵が主に使用する新しいハンドガン、SIG SAUER M18を12万5000挺をメーカーに発注したと発表しました。ハンドガンの変更は1985年に現行のベレッタM9が導入されて以来で、予算の総額は約2210万ドル(約23億6900万円)になります。

 アメリカ軍は、現行のベレッタM9に代わる新しいサイドアーム(ハンドガン)の選定を2011年に発表し、2015年に要求項目を明らかにしました。目的に応じて銃のフレームや銃身、スライド、弾倉を自由に組み替えられるモジュラーシステムが特徴で、ベレッタ(イタリア)やCZ(チェコ)、FN(ベルギー)、グロック(オーストリア)、スミス&ウェッソン(アメリカ)らのライバルを押しのけ、採用を勝ち取ったのがSIG SAUERでした。

 ポリマー(樹脂)フレームモデルのP230をベースにした新しいハンドガンは、長銃身(120mm)モデルのM17と、短銃身(98mm)モデルのM18に分かれ、アメリカ空軍ではコンパクトなM18を使用します。また、手の大きさに合わせてグリップには3種類のサイズが用意されており、使用する人の体格に応じて柔軟に対応可能。

 ポリマーフレームの採用により、銃本体の重量でベレッタM9の約965gに対し約695gと、およそ7割ほど軽量化されました。フレーム下部には、フラッシュライトやレーザーポインティングデバイスを装着できるようになっています。銃のカラーリングは、空軍指定の「タン499」という薄い茶色。

 ハンマーで撃針(ファイアリングピン)を叩く構造だったベレッタM9に対し、銃の外側に撃発機構が露出しないストライカー方式を採用しているので、ハンマーが異物を挟み込んで射撃できなくなるトラブルから解放されるのが特長。同時に、ダブルアクションとシングルアクションで、トリガーを引く力(トリガープル)が変化しないのも実用面で有利に働きます。

 使用する実包は従来と同じ9mm×19(9mmパラベラム)で、標準では17発入りのマガジンを使用しますが、必要に応じて21発入りのロングマガジンも用意されます。アメリカ空軍では、銃の効果が発揮できる最大射程(エフェクティブレンジ)を50mとしています。

 アメリカ空軍では2019年からM18を調達し、部隊での評価試験を行なってきました。試験結果も良好だったこともあり、今回の本格発注につながっています。

 M18は単価がリーズナブルなのも特長で、現行のM9と比較して約3分の1となっています。これに関してアメリカ空軍で小火器プログラムのマネージャを務めるブライアン・ラウツェンハイザー氏は「これは空軍が潜在的敵対勢力と歩調を合わせて、利用可能な最高の技術と装備を調達推進するのに重要なことです。この新しいハンドガンに関しては、陸軍と協力して調達契約をまとめることができました」と、調達予算圧縮についてコメントしています。

 アメリカ空軍小火器プログラム・オフィスによると、今回発注された12万5000挺のM18は2022年8月までに納入が完了する見込みとのことです。

<出典・引用>
アメリカ空軍 ニュースリリース
Image:USAF/SIG SAUER

(咲村珠樹)

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