「ユニクロ浅草」がついにオープン。人流うずまくスポットに【辛酸なめ子の東京アラカルト#52】

「ユニクロ浅草」がついにオープン。人流うずまくスポットに【辛酸なめ子の東京アラカルト#52】

「ユニクロ浅草」がついにオープン。人流うずまくスポットに【辛酸なめ子の東京アラカルト#52】の画像

浅草の商業施設「まるごとニッポン」がユニクロになってリニューアルオープンしました。

「まるごとニッポン」プロデュースの全国各地の食材を揃えたスーパーも1階に入っていますが、1階から2階の広大なスペースは「ユニクロ浅草」になりました。

建物の前には入場待ちの列が

この周辺にはユニクロ松屋店やROX店があったのが、巨大店舗がオーテプンするので閉店したようです。

浅草の経済に大きな影響力を持つユニクロ。とりあえず「ユニクロ浅草」がオープンしたばかりの休日に行ってみると、建物の前には入場待ちの列ができていました。

「まるごとニッポン」はリニューアル前、何度か訪れていたので感慨深いです。

中に入ると人流が多めで混雑していました。浅草の職人さんが作ったという大きな提灯が下がっています。

入って目に付いたのは「リラコ」というリラックスウェア。ステテコの女性用バージョンのようで、柄のバリエーションが多く外出着にする人も多いようです。

下町の客層向けなのでしょうか。「めっちゃ柄あんじゃん」と女性客がさっそく近付いていました。

また、まるごとにっぽんと取引がある酒蔵とコラボした浅草限定Tシャツコーナーもありました。他にないデザインでおしゃれに見えてきます。

過去のフロア構成がフラッシュバック。全てを上書きするユニクロパワー

それにしても、あんなにハチミツ屋やパン屋、きりたんほ屋、みかんジュース店、コーヒー豆の店、ちくわ屋などいろいろひしめいていた1階が、ユニクロの衣類で埋め尽くされるとは......。

人力車や法被姿のマネキンが展示されている一角は、かなりおいしかった新潟のお米のおにぎり屋「いなほ新潟」があったところでした。閉店前の店員さんのさびしげな表情の走馬灯が脳裏を流れていきます。

しかし、PAUL&JOEとジル・サンダーコラボ「+J」がたくさん揃っているのを見た瞬間、感傷の思い出は消えていきました......。

2階はメンズやコラボ商品が充実。ちなみにリニューアル前、このフロアには漢方薬局やコスメショップ、神社グッズのお店などがありました。

かつての光景を思い出しつつも、ユニクロの渦に記憶が上書きされていきます。

「ユニクロ浅草」のコンセプトは「Our Neighborhood!」地元の企業やアーティスト、商店とコラボした展示や装飾も見どころです。

たとえばgoyemonというお店とコラボしたおしゃれな雪駄(1万8150円)や、和もののお店soiの手ぬぐい、レザーブランドnumeriのバッグなど売られていました。

吉原の遊女をモチーフにした岡野弥生商店の手ぬぐいも素敵でした。

ちなみに雪駄とスニーカーが合体したはきものは約1万8000円、レザーバッグは2万円代後半など。ユニクロの中ではなかなか見ない価格帯です。クオリティーの高さは伝わってきます。

格差を感じたのはユニクロの安売りコーナー。Tシャツ290円という激安ワゴンセールのコーナーがありました。290円というのはめったにない破格さです。お一人様2点まで。微妙な色のTシャツでしたが、着こなしが上手い人なら組み合わせられそうです。

これにリラコやステテコ790円を組み合わせたら、下町の休日プチプラコーデが完成! ふだんの衣服代を節約することで浅草の地元コラボの高額商品を買えるという、そんなポジティブなスパイラルに入れそうです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

関連記事