「亜州太陽市場」「LAOX BEAUTY AIRPORT」でアジアの空港にワープ【辛酸なめ子の東京アラカルト#60】

異文化を感じたい欲求が高まっている今、人々のニーズに応える店が吉祥寺に誕生していました。

■小一時間過ごすだけで小旅行気分

LAOXというと電化製品のショップイメージがありますが、インバウンドのお客さんが減った今、逆転の発想で国内のお客さん向けのアジア系商品のお店を続けてオーブンしています。

(「亜州太陽市場」の入り口。近くには他の食材店もあり、食べ物には不自由しない通りです)

まず、「亜州太陽市場」吉祥寺店は、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム、インドなどの国々の食材を集めたアジア食品専門店です。1400種類以上の商品が扱われていて、適度に広い店内の棚には珍しい食材が詰まっています。

お湯を入れて簡単に作れるカップ麺やカップトッポギ、水を入れると容器が熱くなって料理が完成する「自熱式ピリ辛野菜味」の鍋など、簡単に作れる商品が目立つところに並んでいました。

(即席麺がかなり充実していて、今の時代、備蓄にも良さそうです)

(アジアのインスタント麺も大充実。どれも外れなさそうです)

珍しいところでは、インドネシアの「Mie Sedaap」のカップ麺シリーズ。カレーヌードルや肉団子入りヌードルなど250円台で手頃でした。

タイの「Yumyum」シリーズのカップ麺は150円前後とリーズナブル。韓国の即席麺「チャパゲティ」も辛くておいしそうです。

(惣菜も手頃なお値段でした。「ナスチャーハン」など珍しい料理もあり、アジアの屋台気分に)

また、「自家製スパイス串盛り合わせ」「ヤンニョムチキン」、各種肉まんなど、すでにできている惣菜も売られています。

冷凍食品も豊富でした。多種多様な餃子や肉まんを見ていると中華料理店を開けそうな気さえしてきます。自分で料理したい人のためには、本格的な調味料や冷凍の肉なども売られています。さまざまな食のニーズに応えるお店。

(お菓子をつい爆買いしてしまいそうです。「情」という名前のエンゼルパイ風のお菓子など気になります)

(ホラン千秋さん似の中国人美女がパッケージに印刷された揚げ菓子。デザインを見比べるのも楽しいです)

お菓子も充実していて、TWICEなど韓流アーティストがパッケージに印刷されたレモングミ、中国の謎の美女がパッケージにプリントされた揚げ菓子など、各国の文化を感じることができます。ここで小一時間過ごすと、小旅行気分が味わえます。

(ファンには嬉しいLEMONAとBTSのコラボ商品。ポスターやポストカード入りのセットも)

 

■コスメのハブ空港でアジアの美意識をインプット

(「LAOX BEAUTY AIRPORT」の入り口。通販サイトもありますが、実際の店舗の方が品数多いです)

さらにテンションが高まる店舗が1月末にすぐ近くに爆誕。同じくLAOX系列で、韓国、中国、台湾、タイなどのアジアコスメが100ブランド、1200アイテム以上も集まった「LAOX BEAUTY AIRPORT」です。

その名の通り、店内は空港のショップをイメージしていて、アジア食材店とハシゴすると、気分は飛行機の搭乗前のように高揚してきます。女性用コスメが多いですが男性用コスメもあります。

(韓国のパックも豊富です。美を牽引する国ですが、他のアジアの国も負けていません)

韓国は「美容大国」で有名で、スキンケア系から、パック、メイクアップ用品などブランド数も多く充実していますが、「美容大国タイ」というPOPもあって、実はタイもコスメが発展しているようです。

タイ人は女性も男性も肌がきれいな印象。コスメもいいものが次々出ていますが、欧米よりもアジア人の肌質の方がいい感じなのでは?と、ひいき目ですが思わずにはいられません。

タイといえばここ数年大人気なタイBL。もしかして、と思ったらやっぱりありました! 珠玉のイケメンが競演しているBL「2gether」のBrightとWinがイメージモデルになっている「CathyDoll」のコスメです。

(タイの人気ブランド「Cathy Doll」のパッケージに、人気俳優Bright&Winが! 肌も美しいです)

Brightの写真がプリントされたファンデーションとWinの写真入りのチークを見つけて即購入決定。ファンデの上にチークを重ねることで、なんと顔の上でBrightとWinが合体するという萌えコスメ。あとで使ってみると、ファンデ990円、チーク770円とは思えない発色と付け心地でした。

アジアコスメは価格が手頃なのも魅力的。台湾の「ヒーミー」というブランドのアイカラーパレットは6色入りで1800円でした。

(台湾のブランド「ヒーミー」のアイカラーパレットは使えそうなカラーが集まっています)

また、今回発見したのは中国のコスメの魅力。とにかくパッケージが凝っています。日本のコスメ会社のように老舗が手堅いラインナップを出すのではなく、若くて冒険的なベンチャー系会社が多いのでは?と推察。予算度外視したかのような、蝶をかたどったケースの「バタフライアイシャドウ」(ジェコモ)は、これだけ凝っていて2200円は安い気がします。

色合いも、中国の歴史ファンタジーに出てくるヒロインのような上品な印象。中国ブランド「CATKIN」の「山海魂シリーズ」は、中国の書物「山海経」をモチーフにしたデザイン。リップグロスの容器はキツネのしっぽをかたどっていて1980円。

(キツネのしっぽ風デザインが目を引く「山海魂シリーズ」のリップグロス。購入したら発色がしっかりしていて、マットで固めでした)

視界に入る度、日本にはない発想だと感心させられます。プチプラを選ぶか、デザインの芸術性を選ぶか迷うのもたのしいひととき。

インバウンドで中国人のお客さんの爆買いがなくなってしまいましたが、日本人として単価の安い品でも買いまくって、微力ながら経済活性化に貢献できれば幸いです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

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