日比谷公園を借景にヨガで波動アップ【辛酸なめ子の東京アラカルト#62】

(見晴らしの良い場所からのぞんだ日比谷公園。目当ての施設は一番奥の方にありました)

日比谷公園内に意識が高そうなヨガやフィットネスの施設ができたというニュースを目にしました。

「BEACHTOWN日比谷公園」という名前で、日比谷あたりは400年前は海だった、ということに思いを馳せたくなります。

■2本受けたら元が取れる?

こちらの施設利用料を調べると、レッスン受け放題シャワー浴び放題などの特典があるプレミアム会員は月額1万9800円。

日比谷界隈のOLさんにとっては高くないのかもしれませんが......とりあえずビジター利用もできるようなので、単発で「体幹に効く丹田フローヨガ」のレッスンを予約。他にも「マインドフルネスヨガ」「ヒーリングボディー&マインド」「モーニングエナジーフローヨガ」など、波動高い系のレッスンが。さらに施設の外で行う、アウトドアのフィットネスやSUP、サーフィンにトレッキングなどのクラスもあり、プレミアム会員は月2回まで受けられるようなので、1万円前後のものを2本受けたらそれだけで元を取れそうです。インドア派の私はとりあえず、都度利用で......。

日比谷公園内、と書かれていたので予約時間30分前に公園へ。公園のマップを見たのですが「BEACHTOWN日比谷公園」という施設は見当たらず、意外と広い公園内をさまよいました。

(やっと発見した「BEACHTOWN日比谷公園」。この建物の2階に入っていました)

公園内の道が迷路のように入り組んでいたり、建物があって近付いたらレストランだったり、この時点で運動になっています。公園内の地図をあえてサイトに乗せないことで、利用者の運動意識を試しているかのよう。

歩き回ってやっと奥の霞ヶ関側にある建物を発見。「緑と水の市民カレッジ」という東京の緑と水について勉強できる渋い施設の2階でした。

サイトのイラストだと新しく建設された施設に見えますが、実際はリノベーション系のようでした。でも煉瓦の外壁で、緑化されたテラスもあったりして高級感漂っています。

(「緑と水の市民カレッジ」と共用の廊下は学校のようなストイックな雰囲気)

フロントで受付をしたあと、新しくてきれいな更衣室で着替え。受付では、会社帰りのきれいめOLさんがプレミアム会員らしく、無料のタオルレンタルのサービスを受けていました。

(アウトドアツアーのために、ウェットスーツも販売されていました。夢が広がります)

都度利用の私は、レンタルヨガマット300円を支払い。ちなみに現金は取り扱いなしで、カードか電子決済でした。

(ヨガマットは300円で借りられました。プレミアム会員なら無料だそうで心が動きます)

この日のヨガクラスは、10人ほどの受講者は偶然女性のみでした。もしかしたらモテたい男性はこの施設でヨガを受けるといいことがありそうな......。「そのウェア、◯◯のですよね、私もなんです」などと、初対面の女性同士交流が生まれていました。友達を作りたい人にもいいかもしれません。

■ヨガで体幹と心の軸がブレない心身に......

(広いスタジオ空間では十分なディスタンスを取れそうです)

先生は、ヨガ歴が長そうな無国籍でピースフルな雰囲気の男性で、「じっくりじわじわ効いてくるヨガです。それなりに運動するのでちょっとキツいかもしれません」と説明。

前半の、ポールに座って骨盤を立てた姿勢での呼吸法や腕を回す動きは良かったのですが、途中から四つん這いやダウンドック(お尻を上げて両手両足を地面をつけるポーズ)が入ってきて徐々にキツくなってきました。四つん這いの状態から左手と右足を上げて静止したり......。さすが受講生のレベルが高く「ダウンドック」と先生が言ったらすぐそのポーズができていました。

後半は、立って上半身をねじったり、肩甲骨を回したり、片足を上げたりと、少し動きが激しめになっていきました。足を上げて静止して5カウントするのですが「5.4.3.2.1.0」と「0」を入れる方式で、その1秒が効いた感じです。40肩か何かで腕が上がらなかったら、先生がさり気なく引っ張ってくれたり、やはりオンラインでは得られない充実感がありました。

「ヨガはセルフマッサージ。気持ち良いところで伸ばしてください」と、先生。夜になってくると、窓の外の公園の樹々が暗くなって窓ガラスが鏡代わりに。緑あふれる窓からの景色は、かなり贅沢で、公園内ならではのロケーションでした。夏になって蚊が入ってこないことを祈ります。最後、横たわって「シャバアーサナ」のポーズでレッスンは終了しました。60分という時間でしたが、肩甲骨や股関節が稼動しやすくなったようです。

(窓の外に広がるグリーンテラスが気持ち良いです。マイナスイオンを吸収できそうです)

施設を出て帰ろうとしたら、公園内をビジネスマン2名がランニングしているのとすれ違いました。もしかしたらヨガ帰りの女性とビジネスマンの出会いもあるかもしれません。意識が高そうな男女が入り交じる日比谷公園。都度利用で志気を高めて参りたいです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

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