ヴィーガン意識が試されるお店【辛酸なめ子の東京アラカルト#34】

ヴィーガン意識が試されるお店【辛酸なめ子の東京アラカルト#34】

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浅草にヴィーガンコンビニ&ファミレス「VEGAN STORE」がオープンと聞いて、さっそく行ってみました。海外の人が多く訪れる土地なので、きっと需要もありそうです。海外セレブもヴィーガンが結構いらして、有名なのはナタリー・ポートマン、ジゼル・ブンチェン、アリアナ・グランデなど。来日したセレブとこの店で遭遇できるかも......と妄想が広がります。

店の外観からして波動が違う

場所はつくばエクスプレスの浅草駅近く。そのヴィーガンコンビニ&ファミレスのある通りは、まず今半の建物がそびえ、道沿いにも鹿児島黒豚とか肉汁餃子とかチーズダッカルビとか、ヴィーガンの価値観とは正反対の店がひしめいています。ヴィーガンのお客さんは肉の匂いが漂う中歩くことになって大丈夫でしょうか......。

しばらく歩いて、この通りの中でも波動が違う雰囲気の店が出現。ウッディな外観の「VEGAN STORE」です。以前ここはおしゃれなパン屋だった記憶が......。

1階はすべて植物性の商品を取り扱うコンビニになっています。

コンビニでATMが設置されている場所には、外貨両替機がありました。レジ横の、通常からあげクンとかファミチキが並んでいるケースの中にはテンペフライやソイミートのから揚げが。ほぼ売り切れていました。

そして野菜コーナーにはキャベツやにんじん、カボチャなど並んでいました。値段は一見わからないですが、野菜からはオーガニック感が漂っています。

マフィンなども売られていました。スープやレトルトご飯なども、あまり通常のコンビニでは見ないマニアックなラインナップ。肉の代わりに、大豆まるごとミートなどの疑似肉がありました。最近の大豆ミートはどんどん味が良くなっていて満足度が高いです。

冷蔵庫の中には一見ハムやソーセージ風の大豆たんぱく商品も。1本2000円弱しますが、かなりリアルです。ちなみにこちらでスープやレトルト玄米など購入いたしましたが、レジではもちろん袋はいらないですよね、という雰囲気だったのでエコバッグ必須です。

ファミレスのメニューは......

2階のファミレスではパスタやカレー、サラダボウルなどが1000円〜で食べられます。

浅草にはなかなか一人でゆっくり食事できる店が少ないので貴重な空間。もちろん肉は一切入っていません。パスタを頼んだら具はエノキやトマト、青菜などの野菜で、ハーブが味わい深く満足感がありました。

ただヴィーガンだからまじめ一辺倒というわけではなく、カンナビアというヘンプ(麻)ピールもありました。ホップステップヘンプ......と、高揚感のあとにリラックスが訪れます。キュウリやレモンなどがつけられた無料の水はさわやかな味わいでした。

浅草の喧騒を感じさせない癒しのヴィーガン空間。しばらくは肉なしでもいいかな、と思ったのもつかの間。駅に戻るまでの道が肉の誘惑だらけで、つい唐揚げ店に引き寄せられてしまったことを告白しますが、本物のヴィーガンならまっすぐ帰宅することでしょう......。自分の意識レベルを確かめることができるロケーションです。

著者紹介

辛酸なめ子

1974年、千代田区生まれ、埼玉育ち。漫画家・コラムニスト。著書に、『消費セラピー』(集英社文庫)、『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、『なめ単』(朝日新聞出版)、『妙齢美容修業』(講談社文庫)、『諸行無常のワイドショー』(ぶんか社)、『絶対霊度』(学研)などがある。

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