ぶよお堂の地図で時空間トリップ【辛酸なめ子の東京アラカルト#39】

ぶよお堂の地図で時空間トリップ【辛酸なめ子の東京アラカルト#39】

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「出没!アド街ック天国」(テレビ東京)の日本橋特集ではじめて知った素敵な店。地図の専門店「ぶよお堂」です。日本橋高島屋の近くにあるぶよおビルの地下2階にお店があるのですが、名称から持ちビル感が漂います。

心おどる白地図

店に向かう階段の壁には日本地図や世界地図が貼られまくっていました。地図の世界に入っていく感じでワクワクします。

このぶよお堂には、日本や世界の地図、古地図、ジオラマ、住宅地図、海図、航空地図、白地図、地図カレンダー、地図文房具ほか地図アイテムが各種取り揃えられています。

そういえば小学校の時、地図を眺めたり、白地図に書き込むのが好きだったと童心に返れそうです。今となってはグーグルマップ頼みですが、紙の地図が並んでいると心が踊ります。

入ってすぐのところには伊能忠敬コーナーがあり、さっそく忘れかけていた知識欲が刺激。横にはたくさんの棚が並んでいて、全国各地の1/250の縮尺地図が納められていました。

やはり不動産関係とかプロが使用するのでしょうか。その後ろのラックには古地図が並んでいました。

都内の地図が充実していて、細かく区切られた「江戸切絵図」という地図も売られています。住んでいるあたりにいわくつきの場所がないかチェックしたいところです。日本だけでなく巨大な世界地図などが並んでいるコーナーも。

奥の方には等高線が反映された、凹凸を手で触って確かめられる地図が売られていて、3000円くらいしましたが、さわれる地図に癒し効果がありそうで心惹かれました。

なんと自力で等高線に合せて地形をカットしていく、手作り立体地図のセットも販売。それぞれ風光明媚な山を再現することができます。登山と同様の達成感が得られます。

もちろん地球儀も豊富でした。「くもんの日本地図パズル」も魅力的でした。日本地図のくぼみに県をはめこんでいくのですが、結構難しいです。子ども用とはいえ、外出自粛中に遊んだら大人でもハマりそうです。

安くておしゃれで買わずにはいられない地図文具

そして何より物欲が刺激されたのは地図文具の数々。スマホケースからマスキングテープ、レターセット、下敷き、クリアファイル、レジャーシート、スカーフ、マグカップ、トートバッグなど、いろいろありました。

地図柄は不思議とおしゃれに見えるので外れありません。その中で物欲が刺激されたものは、江戸の古地図のクリアファイル

300円台と安いのに情報量が多くて、しばらく江戸にトリップできます。地図に占める大名屋敷の面積を見ると、大名というのは現代に当てはまる人がいないくらいすごい存在だったということが如実に見て取れます。

そして「地図扇子」というナイスなアイテムを発見。国土地理院の廃盤の地図を利用してセンスにリメイクしたエコロジーな一品です。

自然シリーズ、街シリーズなどあり、その中にかつて実家があった浦和を発見し、即購入。これであおげばいつでも懐かしい浦和の風を感じられます。彩湖(貯水湖)が見切れていました。

他のお客さんも「あ、あった!」と買っていった目当ての品は、「マップメモ」です。こちらも廃盤の地図の紙を利用したメモ帳で91円という安さも魅力です。ランダムにどこかの地図が入っているので、知らない土地に脳内トリップする楽しさが。

今回マップメモを何冊か買って、その中の地図で以下のスポットを新たに知ることができました。

・沖の白石 琵琶湖の真ん中の岩。パワースポットらしいです。
・ジダンゴ山 丹沢の山で、飛鳥時代に「シダゴン」と呼ばれた仙人が住んでいたそうです。
・幸運 北海道に実際にある地名。幸運沼もありました。
など......。

地図を眺めてパワースポットを発見できる楽しさが。実際に旅行できない外出自粛の日々が続いていますが、地図を眺めて実際の土地を想像して、旅行代金を節約した喜びに浸りたいです。

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

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