空気銃の標的にされ両目と片耳を失った犬、愛情を受けて自分らしく生きるように(英)

空気銃の標的にされ両目と片耳を失った犬、愛情を受けて自分らしく生きるように(英)

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虐待を受け両目と片耳を失った犬“マギー(Maggie)”が今から3年前、新しい飼い主に引き取られて第二の人生を歩み始めた。マギーはつらい過去を持ちながらも人間が大好きで、セラピー犬として人々に愛を届けているという。『7NEWS』『YOU Magazine』などが伝えた。


イギリス在住の犬の調教師ケイシー・カーリンさん(Kasey Carlin、27)は2018年9月、ロンドン・ヒースロー空港で中東レバノンからやってきたメスのミックス犬“マギー(Maggie)”を迎えた。

当時5歳ほどで“アンジー(Angie)”という名で呼ばれていたマギーは、ベイルートで虐待されていたところを保護され、チャリティー団体がFacebookを通して引き取り手を探していた。それを知ったケイシーさんが名乗りをあげ、空港で対面したのだ。

ケイシーさんは「空港のスタッフと一緒だったマギーは、私のそばに来ると尻尾を振り、前脚を高く上げてきました。虐待を受けトラウマを抱えているかと思っていたのに、マギーはまるで猫のように体をすり寄せて私が挨拶をすると膝に顔をうずめてきたのです。あまりにもフレンドリーだったので拍子抜けしたほどです」と当時を振り返り、このように続けた。

「実はマギーを迎える少し前、元飼い主に虐待されて攻撃的だったアラスカンクリーカイの“ミシカ(Mishka)”を自宅に引き取ったばかりで、もう1頭の世話をするのは難しいと思っていたのです。でもマギーを引き取りたいという人はいつまでたっても現れず、一時的に里親となることに決めたのです。」

しかしながらケイシーさんはすぐに、マギーの受けた傷が心と体に深く刻まれていることを知ることになる。

「その夜のことでした。私の部屋で寝ていたマギーは夜中にクンクンと鳴き出したのです。今まで聞いたことがないような悲しい鳴き声だったので、私はマギーのそばにいって『大丈夫よ』と慰めたのですが、マギーは眠りながらうなされていたのです。私はその時、マギーがトラウマを抱え悪夢を見ているのだと確信したのです。」

「しばらくすると、今度は家の中に空気銃に使われるBB弾が多数落ちていることに気付きました。マギーに触ってみると皮膚の下に17個のBB弾があることが分かり、動物病院で検査を受けました。するとマギーの胸から肩にかけて約200個、顔、頭、全身から数百のBB弾が見つかったのです。その多くは顔に集中していました。」

「ベイルートでは子供たちがマギーを縛りつけ、空気銃で練習するためとして利用していたのです。マギーは眼球を取り出されて顎を骨折しており、ある男性が片方の耳を切り落とされたばかりのマギーを見つけレスキュー団体に通報したのです。男性がいなかったら、マギーはもう一方の耳も失っていたでしょう。またマギーは当時妊娠していましたが、赤ちゃんは生き延びることができませんでした。」

ケイシーさんはそんなマギーにできる限りの愛情を注いでケアを続け、マギーは6か月前を最後に夜中にうなされることはなくなった。また攻撃的だったミシカがマギーに心を開くようになり、2頭はベストフレンドになった。こうしてケイシーさんは、マギーを里親としてではなく飼い犬として迎えたのだった。

ケイシーさんは「マギーは虐待されて目が見えなくなったにもかかわらず人が大好きで、セラピー犬として認知症の高齢者をメインに訪ねる仕事をしています。警察署や消防署で心のケアをし、いじめや障がいについて話をするために学校にも出かけます」と語り、こんなエピソードを明かした。

「ケアホームにはマギーが大好きなアンさん(Anne)という高齢者がいるのですが、ロックダウンで1年ぶりに訪問すると、マギーは真っ先にアンさんの部屋に行って挨拶をしたのです。目が見えないのに私を誘導し、その後は他の部屋をまわりました。マギーはそうやってみんなに愛を届けるのです。」

なおケイシーさんは昨年、頭蓋骨に銃弾を受けて鼻がない“ミリー(Millie)”という犬をロシアから保護しており、2年足らずで虐待された犬3頭を引き取っている。

マギーがやってきて3年が経つが、ケイシーさんはこのように述べた。

「3年前には引き取り手が見つからなかったマギーのInstagramのフォロワーは50万人を超えています。マギーのことを聞いて多くの人がインスパイアされ、年をとっていたり障がいがある犬をもっと受け入れてくれたら嬉しく思います。どんな障がいがあってもその犬を尊重し、強い信頼関係を築きあげることが大切なのです。」

現在のマギーの写真を見ると、心が穏やかで幸せであることが伝わってくる。そしてそんなマギーについてケイシーさんはこう語る。

「痛みから解放され、幸せに溢れています。マギーは人を赦し、私たちにたくさんの喜びを与え、助けが必要な時は手を貸してくれるのです。そして何よりも今のマギーは、本当に自分らしく生きているのです!」

画像は『Maggie the Wonder Dog 2021年8月24日付Instagram「A blonde babe on the beach」、2021年9月14日付Instagram「Just two little snuggle buddies.」、2021年8月27日付Instagram「When you need a hand they offer you a paw.」、2021年3月30日付Instagram「Can you feel it?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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