高速道路に緊急着陸した小型飛行機 パイロットのスキルに同業者も「尊敬に値する」(米)<動画あり>

高速道路に緊急着陸した小型飛行機 パイロットのスキルに同業者も「尊敬に値する」(米)<動画あり>

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今月3日、米ノースカロライナ州の高速道路に小型飛行機が緊急着陸した。道路には数台の車が走っていたもののパイロットの絶妙な判断により無事に着陸し、ケガ人はゼロだったという。エンジンが故障するという突然の事態に遭遇しながらも、冷静に飛行機を着陸させたパイロットには「素晴らしいスキルだ」など称賛の声が届いている。『New York Post』などが伝えた。


今月3日、米フロリダ州在住のヴィンセント・フレーザーさん(Vincent Fraser)は義父のジェフさん(Jeff)と共にノースカロライナ州スウェイン郡のフォンタナ湖近くから小型飛行機で飛び立った。操縦していたヴィンセントさんは順調に高度を上げていたのだが突然、エンジンが故障してしまった。

ヴィンセントさんは「チェックリストを確認して機体を再起動させて少しだけ飛ぶことができましたが、飛べたのは3~5秒ほどだけで再び機体は下降していきました」と当時を振り返った。この時点で機体はほぼコントロール不可能となっており、眼下に数々の山が並ぶ中で緊急着陸できそうな場所がないか探したという。

パニックになりそうな状況ながらも冷静さを欠かないように努めていたヴィンセントさんは、「周囲は山や谷ばかりで着陸できそうな場所はなかったのですが、ふと左側を見ると道路があったのです」と明かした。そこは高速道路で数台の車が走行していたものの混雑しておらず、小型飛行機が着陸するのには十分な道幅があった。

「これしかない」と覚悟を決めたヴィンセントさんはこの道路上に緊急着陸することにし、下降していく機体に合わせて着陸できるように態勢を整えた。その着陸の瞬間は、飛行機に搭載されていたカメラ「GoPro」が捉えていた。

ヴィンセントさんが道路に平行になるように機体を維持させると、機体はどんどんと下降して一気に地面が近づいてきた。機体の真下では飛行機と並走するように車が走行しており、なんとか車を通り越してから地面に着陸することができた。着陸後しばらく飛行機は減速しながらも高速道路を走行しており、対向車が驚いて道路の端に寄ったり減速して路肩に停車したりする様子が確認できる。蛇行した道路に合わせて機体をコントロールし、車との衝突を回避しながらようやく機体は停止した。

スウェイン郡保安官のカーティス・コクランさん(Curtis Cochran)は「今回の状況では大惨事に繋がりかねない要素がいくつもありましたが、それが起こらなかったんです。本当に素晴らしい着陸でした」とヴィンセントさんのスキルや判断を絶賛した。

事実、動画を確認すると道路上に着陸した直後に機体の真上方向に電線があり、奇跡的にそれを回避していたのだ。走行していた車が少なかったのも幸いしたが、それでもケガ人がゼロだったことにカーティスさんは「アメイジングだ!」と述べている。

ヴィンセントさんは格安航空会社「アレジアント・エア」の客室乗務員として勤めていたことがあったが、パイロットの免許を取得したのは昨年10月のことで飛行経験は100時間未満だった。しかし以前海兵隊員に所属していた経験が、今回の緊急事態に遭遇しながらも冷静になれた要因の1つだったという。

「海兵隊員だった時の精神状態になりました。被害を最小限にし、ジェフや地上にいる人々を救うことが私の目的となっていました」とヴィンセントさんは当時の心境を語っている。

カーティスさんがスウェイン郡保安官事務所のFacebookにてこの動画をシェアすると、「私もパイロットだけど、これは尊敬に値するよ」「このパイロットは本当に素晴らしい」「なんてこった! みんな無事で本当に良かった」など驚きやヴィンセントさんのスキルを褒め称えるコメントが相次いでいた。

画像は『WLOS 2022年7月8日付「VIDEO: Plane dodges traffic, makes emergency landing on Swain County highway」(VINCENT FRASER)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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