「息子はスーパーヒーロー」溺死した3歳男児が臓器提供、見送りの儀式は涙(米)<動画あり>

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米テキサス州で先月、スーパーヒーローが大好きだった3歳男児がプールで溺れ、脳死と判定された。悲嘆に暮れるなか両親は息子の臓器提供を決意、事故から4日後に病院でドナーに敬意を示す「見送りの儀式(オーナー・ウォーク、Honor Walk)」が行われた。両親の苦渋の決断、涙の別れ、そして命のリレーを『Click2Houston』などが動画とともに伝えた。


テキサス州ウェブスターのアパートのプールで先月3日午後1時45分頃、マーズ・ベデル君(Mars Bedell、3)が浮いているのが発見された。現場ではすぐに心肺蘇生法が施され、マーズ君は地元のHCAヒューストン・クリア・レイク病院(HCA Houston Clear Lake Hospital)に緊急搬送されたが、2日後の午後7時に脳死と判定された。

スーパーヒーローが大好きだったというマーズ君は、毎日スパイダーマンやバットマン、アイアンマンなどお気に入りのヒーローの衣装に身を包み「将来はスーパーヒーローになりたい」と夢を語っていたそうで、母親は3歳で逝ってしまった息子についてこのように語った。

「マーズは明るく活発で、いろんな意味で奇跡の子でした。誕生時には『きっと長く生きられないだろう』という深刻な状態だったのですが、そこから回復し、私たち家族の喜びとなり誇りとなったのです。」

「そんなマーズが突然亡くなり、私たちは小さなスーパーヒーローの悲劇の死をどう受け止めていいのか分かりませんでした。ただ悲しみに打ちひしがれる一方で、私たちはこう思ったのです。」

「息子の臓器を提供すれば、臓器を待っている人たちの命を救い、愛する息子はその人たちの中で生き続けることができる。息子をスーパーヒーローとして送り出し、敬意を示す唯一の方法は、息子の命をつなぐことではないだろうか。」

こうして先月7日、HCAヒューストン・クリア・レイク病院でマーズ君を見送る儀式が行われた。手術室へと続く廊下にはスタッフ、家族、親戚、友人らが並び、スパイダーマンの衣装を纏い、生命維持装置を付けたマーズ君を送り出した。中にはヒーローのマスクやケープなどを身に着ける者、スパイダーマンになりきる者もいて、これから臓器の摘出を受ける勇敢なスーパーヒーロー、マーズ君を称えた。

マーズ君が手術室に入る直前、病院のスタッフは“家族の決断”と“命をつなぐ贈り物”に改めて感謝し、「深い悲しみの中で希望が生まれました。マーズ君が愛、希望、そして命を与えてくれたことは一生忘れることはないでしょう…」と述べると、全員で黙とうを捧げた。

家族はその後、マーズ君にハグやキスをして最期の別れを告げ、手術室のドアは閉ざされた。

なおマーズ君からは心臓、肝臓、2つの腎臓が子供2人、大人2人に提供されたそうで、母親は「4人の命を救った息子を心から誇りに思っています」と涙ながらに語っている。

ちなみにこのニュースには、次のようなコメントが寄せられた。

「まだ3歳の子を亡くすなんて、どんな思いでこの決断をしたか。考えただけで涙が止まらない。両親に感謝したい。」
「我が子の臓器を提供するなんて、なかなかできることではない。両親は無償の愛を示してくれたヒーロー。」
「4人の命を救ったマーズ君は立派なスーパーヒーロー。きっと今は痛みもなく、幸せでいると思う。」
「姪は6歳で両肺の移植を受け、18歳になる。彼女は新しい命をもらい、今は夢に描いていた生活を送っている。亡くなったドナー、悲しい思いをしたであろう家族には本当に感謝している。」
「涙なしでは見られなかった。私は重い心臓疾患でドナー待ちの子供たちのケアをしている。患者の多くは心臓移植を受け、新しい人生をスタートする。これほど美しい贈り物はないと思う。」
「ドナーの家族は死を乗り越えなくてはならないが、臓器移植は命のリレー。もっと多くの人に関心を持ってもらいたい。マーズ君、ありがとう! そして家族に幸せがありますように。」

画像は『KHOU 2022年7月18日付「‘Little superhero’ | Organ donations from drowned 3-year-old helped save lives of 2 children, 2 adults」』『Click2Houston 2022年7月15日付「Mars is a superhero: 3-year-old celebrated for life-saving organ donations after drowning in Webster」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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