乳がんの誤診により両乳房切除術を受けた女性「私の人生は全く違うものになってしまった」(英)

乳がんの誤診により両乳房切除術を受けた女性「私の人生は全く違うものになってしまった」(英)

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ストーク=オン=トレントに住むサラ・ボイルさん(Sarah Boyle、28)は2016年、ロイヤル・ストーク大学病院で乳がんの生検組織診断を受け、医師からは治療が難しいとされる「トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である」と告知された。長男を授かったばかりで25歳だったサラさんはその後、数回の化学療法を受け、転移を防ぐために両乳房を切除する手術に耐えた。しかし2017年6月、サラさんは医師から「乳がんは誤診だった」という衝撃的な告白を受け、悲しみと怒りに震えた。

乳がんの告知から3年。2児の母になったサラさんは重い口を開き、当時の心境や治療について明かした。

「乳がんを宣告された時は25歳と若かったこともあり、現実を受け入れることができませんでした。それでも医師を信じて数か月間に及ぶ辛い治療を続け、その後両胸を失ったのです。」

「そして心も身体もギリギリの状態で生活していたある日、医師から『がんはなかった』と告げられました。何をどう信じていいのか、自分に何が起こったのか、心を整理することができずに苦しみました。」

「さらに医師から『胸の再建手術をすると乳がんになる可能性が高くなる。必要がない治療を受けたせいで不妊になる可能性も高い』と告げられ、ショックを受けました。」

「幸いなことにその後、私は夫(31)との間に次男ルイス(現在13か月)を授かることができましたが、誤診による肉体的、精神的な苦痛は計り知れないものがあります。それにがんの治療によって命を奪われていたかもしれないと思うとゾッとします。何よりも辛いのは、誤診を境に私の人生は全く違うものになってしまったということです。」

サラさんは現在、 医療過誤を専門とする弁護士にこの件についての調査を依頼しているが、イギリスの医療保障制度であるNHS(国民保健サービス)が運営する地域団体「NHSトラスト」は誤診を認め、調査に全面的に協力すると発表している。また同団体のスポークスマンは「サラさんのケースは非常に稀ですが、人間に“絶対”はありません。同じようなミスを避けるため、現在は必ず2人の病理学者に診断を仰ぐようにしています。サラさんのサポートは今後も続けていきます」と述べ、謝罪している。

これに対し弁護側は「サラさんに起こったことは非常にショッキングであり、精神的、肉体的な苦痛は今後も続きます。病院はテクノロジーを補助的に取り入れるなど、誤診をなくす体制づくりが必要となるでしょう。また患者の待ち時間の緩和や心のケアにも力を入れて欲しいと思います」と述べている。

サラさんは「誤診は私だけでなく家族にもトラウマとなっています。このようなことは二度と起こって欲しくありません」と語り、「人工知能(AI)による乳がん診断を取り入れるなど、誤診がなくなることを願っています」と続けた。

ちなみにGoogleのヘルスケア部門「Google Health」は今月1日、『Nature』の論文で人間の放射線科医よりもAIのほうが正確に乳がんを特定したことを発表している。さらなる技術の進歩やAIの活躍を期待したいものだ。

画像は『Metro 2020年1月3日付「Mum had both breasts removed after being wrongly diagnosed with cancer」(Picture: Sarah Boyle /SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)