カッターナイフの刃を簡単に折ることができる「刃折器」を知っていますか

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に文具ソムリエールの菅未里が出演。これまでに開発した文房具について語った。

菅未里

黒木)今週のゲストは文具ソムリエールの菅未里さんです。文具のプロフェッショナルとして商品開発、商品のプロデュースもされていますけれども、何気ないアイデアが大ヒット商品につながるというケースもあるのですか?

菅)例えばいまお手元にミニチュア文具というもの、私が監修したものを置かせていただいているのですが、「アラビックヤマト」というのりがあります。

黒木)これですか?

菅)はい、そうです。オレンジのキャップのものですね。

黒木)うちにもあります。

菅)実はそれも、アラビックヤマトを小さくしただけでもよかったのですが、ヘッドの部分が付いているのがわかりますか? 替えスポンジがおまけで1つ付いているのです。

黒木)このことですか?

菅)はい、そうです。それ以外にも、いま通販利用が増えて来て、欠かせないカッターがあります。そのカッターも小さくして、それに「刃折器」をプラスして付けてみたのです。こういうことが皆さんに面白いと思っていただき、ヒットにつながることがあります。

黒木)このカッターを入れるところですよね?

菅)あまり知られていないのですが、その黒い円柱状のものが、カッターの刃を折るための機械なのです。

黒木)これで折るのですか?

菅)はい。

黒木)こう、テーブルなどに押し付けて「ピッ」と折るのではなくて。

菅)機械を使わなくても、手で折れる方はそれで問題ないのですけれど、実はいま、カッターの刃を折るのが怖くて折らない方が多いのです。

黒木)そうなのですか。

菅)「飛んで来そうで怖い」という方がいらっしゃるのです。であれば、「刃を折る機械もつくろう」ということで、それはオルファさんの商品です。オルファさんの「刃折器」というものがあるのですが、知らない方が多いので、ミニチュアにするときに一緒に付けて、「こういうものもあるのですよ」と知っていただくきっかけにもしています。

黒木)なるほど。

菅)実際そのミニチュアがきっかけで、刃折器の存在を知って買う方もいらっしゃいましたね。

黒木)「ピッ」と折っていました。

菅)それでいいと思います。それには勇気がいるという方もいらっしゃいますので。

黒木)そうなのですね。そういう、刃折器というものがあるのですね。このミニチュアは本当によくできていますよね。何気ないアイデアが大ヒット商品につながったということなのですけれども、新商品のアイデアで重要視される要素は何だと考えられますか?

菅)そうですね。新商品だとやはり使い勝手のよさがいちばん大事です。文房具は道具ですので、デザイン性の高さももちろん大事なのですが、「生活をより便利にする」という部分を重要視しています。

黒木)これまで菅さんが「これはすごい」と思われたものは何ですか?

菅)「ジェットストリーム」というボールペンがあるのですけれども、これにはもう言葉を失いましたね。

黒木)それはどういうものですか?

菅)名前を知らない方でも、1度は使ったことがあると思います。パッと見ると普通のボールペンなのですけれども。いまは「油性ボールペンでなめらかに書ける」というものが主流になっています。その油性のボールペンでなめらかに書けるというのを世の中に知らしめた商品なのですけれど、そのボールペンを使ったときに、「同じボールペンでも、ものによってこんなに違うものがあるのだ」という。

黒木)私は消せるボールペン、あれを知ったときは驚きました。

菅)革命的でしたね。本当に素晴らしかった。しかも進化して、登場したときよりもインクが濃くなって、使いやすくなっています。

黒木)進化しているのですね。文字を書く機会が少なくなっているにもかかわらず、文具が進化するこの状況というのは、どういうことなのですか?

菅)デジタル化、ペーパーレスと言われて、もう何十年も経っています。でもなくならないのは、文房具の需要がまだあるということと、「趣味の文房具」というのも誕生して、文房具の分野が広がって来ているのです。

菅未里

菅未里(かん・みさと)/文具ソムリエール

■文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
■現在は国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。
■毎日をちょっと楽しくする文房具を紹介するサイト『STATIONERY RESTAURANT』を運営。著書に『毎日が楽しくなる きらめき文房具』『文具に恋して。』など。

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