オミクロン株「BA.2」系統へ置き換わると感染再拡大の可能性

東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が3月28日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「まん延防止等重点措置解除後のコロナ」というテーマについて解説した。

変異株「オミクロン株」=2021(令和3)年11月27日、ボスニア・ヘルツェゴビナ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

オミクロン株「BA.2」系統への置き換わり

飯田浩司アナウンサー)猪口先生は、東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で分析を行う専門家でもいらっしゃいます。「まん延防止等重点措置」が解除となり、しばらく経ちますが。

猪口)オミクロン株のなかにBA.2という系統がありますけれども、それに置き換わると、感染力が強いこともわかっておりますので、感染が再拡大する能性があります。一方で、3回目のワクチン接種が進んでいますので、再拡大して行く力と抑え込もうという力のバランスがうまく行き、落ち着いてくれることを祈っています。

感染予防はできていないけれども、重症者は少ない 〜2回目のワクチン接種を受けた人の重症化率は低い

飯田)オミクロン株ですが、最初に南アフリカなどで話題になったのは去年(2021年)の秋口の話でした。そのころから3回目のワクチン接種の話がありましたが、ずっと追いかけっこを続けて来たという状況ですよね。

猪口)感染拡大がこれほど早いとは思っていませんでした。それから、ワクチン2回接種の効力がこれほどオミクロン株に通用しないということも、今回、経験してわかったことです。

飯田)実際にオミクロン株の感染が拡大してわかったと。

猪口)感染拡大が早かったということは、2回接種の力がそれほど効かなかったということです。しかし、重症化予防に関しては働いています。

飯田)重症化予防に対しては。

猪口)2回目のワクチンを打っている人と打っていない人の間では、相当の差があります。「感染予防はできていないけれども、重症者は少ない」というのがいまの日本の現状です。

猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

オミクロン株の流行が通常医療に影響

飯田)先生は感染状況の分析のみならず、そこからどう病床をつくって行くかという、その対処についてもやっていらっしゃいます。今回の第6波では、どの辺りがきつかったですか?

猪口)感染拡大に合わせて、コロナ用の病床を確保しなければなりません。東京では、コロナ用病床の確保レベルをレベル1〜3という段階で決めています。デルタ株が収まってからは、確保レベルをレベル3から2に落とし、「通常医療を一生懸命やりましょう」というフェーズにしていたのですが、オミクロン株の感染スピードが早いため、すぐにレベル3へ戻し、オミクロン株に合わせた病床確保を進めました。

飯田)レベル3に戻して。

猪口)コロナ用の病床は、通常医療の転用であるということが大事なのです。転用していますから、通常医療への対応がどうしても減るのです。今回のオミクロン株の流行は、この通常医療のひっ迫を招いてしまったというのが特徴的だと思います。

飯田)どちらも疎かにできないというところで、どう采配するかですね。

猪口)そうですね。持てる力が100だとすると、「何割をコロナに割いて、何割を残すか」という采配が大事なのですけれども、その力が100以上増えていない現実がまたつらいところです。

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