今後の新型コロナのキーとなる「米ノババックス製のワクチン」 東京都医師会会長・尾ア治夫

東京都医師会会長の尾ア治夫氏が5月9日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスに対する今後の日本の医療体制について解説した。

米バイオ医薬品企業ノババックスのロゴと新型コロナウイルスワクチンのラベルが貼られた薬瓶。 AFP=時事 写真提供:時事通信

今後の新型コロナウイルス対策について 〜若い世代の3回目接種が大事

飯田浩司アナウンサー)新型コロナウイルスの感染者数が収まってきているようにも見えるのですが、現状をどのようにご覧になっていますか?

尾ア)ゴールデンウィークが開け、今後は下げ止まるのか、あるいは増えてしまうのか、その辺りは皆さんが連休中に過ごした行動や活動の結果によって出てくると思います。いずれにしろ追加接種、いわゆる3回目のワクチンをあらゆる世代の人が打つことが必要です。

飯田)3回目の接種を。

尾ア)65歳以上の方は8割5分くらいの方が打っているので、20代〜30代の方々に積極的に打っていただくことが大事だと思います。

米ノババックス製の新型コロナウイルスワクチン 〜管理しやすく副反応も少ない

尾ア)米ノババックス製の新型コロナウイルスワクチンが認可されましたが、このワクチンが今後のキーになると思います。遺伝子組み換えワクチンなのですが、B型肝炎ウイルスや帯状疱疹などの予防接種に使うワクチンと同じ系統で、管理が楽なのです。通常のインフルエンザワクチンと一緒で、冷蔵庫で管理できるのです。

飯田)mRNAワクチンのように、低温で冷やす必要もない。

尾ア)冷凍庫もいりません。希釈して6人分を使うということもありません。打つ方としても打ちやすいし、副反応も熱や痛みなどがかなり少ないと言われています。

飯田)副反応も少ない。

尾ア)mRNAワクチンに対して、副反応の関係で抵抗がある方でも受け入れやすいのではないかと思います。国には、追加接種や4回目接種にはぜひ、ノババックス製のワクチンをもっと使ってもらえるような体制を考えていただきたいですね。

新行市佳アナウンサー、尾ア治夫氏、飯田浩司アナウンサー

欧米に比べて死亡率の低い日本 〜日本の医療は頑張っている

新行市佳アナウンサー)コロナ禍に入って3年目になりますが、いま、いちばん伝えたいことは何でしょうか?

尾ア)これまで新型コロナウイルスに関して、日本の医療体制の不備ばかりが指摘されましたが、日本は世界で高齢化が最も進んでいて、高齢化率は約29%です。

飯田)29%ですか。

尾ア)欧米は約20%で、アメリカは16%と若い人が多い国なのですが、日本の人口に補正して考えると、20万〜30万人が新型コロナで亡くなっているのです。日本の場合、いま亡くなられているのは3万人くらいですので、約10分の1です。

飯田)高齢化率が高いにもかかわらず。

尾ア)海外に比べても高齢者で亡くなる方が少なく、全体的にも少ないということは、かなり日本の医療も頑張っているということが言えるのではないでしょうか。もちろん国民の方がマスクをしたり、一生懸命予防していることもいい影響を与えていると思います。今後もこの医療体制を維持していきたいと考えています。

飯田)諸外国に比べると、リスクが高い高齢者がたくさんいるなかで、亡くなった方が少ないということですね。

尾ア)中国はいまも「ゼロコロナ」政策を行っていますし、すっかりアフターコロナに向かっている国もあります。しかし、日本に向いているのは、必要なときはマスクをしながら、手洗い・うがい、換気など、いろいろ気を付けつつワクチンを打つ。そして経済活動を広げていくというやり方がいいのかなと思います。

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