重視されるトレーナーへのケアやコンディショニングの教育 一流選手は「怪我をしない」

東京都医師会理事で順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏が5月17日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。アスリートに大切な「コンディショニング」と「ストレングス」、「ケア」について語った。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

アスリートの体調を整えることの重要性 〜「コンディショニング」「ストレングス」「ケア」

飯田浩司アナウンサー)通常、小林先生は、アスリートにどのようなアドバイスをされているのですか?

小林)アスリートを管理するときに、「コンディショニング」や「ストレングス」、「ケア」という言葉があります。コンディショニングは試合に入る際、「体調をどのように整えるか」ということです。

飯田)体調をどのように整えるか。

小林)ストレングスというのは、体を鍛える、技術を鍛えるということです。ケアというのは、試合や練習が終わったあとの体の手入れです。

飯田)なるほど。

小林)いままでの歴史で、日本のスポーツはストレングスに力を入れてきました。コンディショニングやケアについては、それほど重視されてこなかったのです。ところが欧米ではそちらが進んでいて、ようやく日本でもそういうものを取り入れようという機運が高まっています。

飯田)コンディショニングとケアを。

小林)スポーツ選手の怪我が少なくなり、選手寿命が延び、実力も出るようになってきたのはそれもあると思います。

重視されるトレーナーへのケアやコンディショニングの教育 〜怪我をしないのが一流選手

飯田)最近はプロ野球でも、40歳を超えても第一線で現役という選手が増えていますが、そういうことが関係しているのですか?

小林)そうですね。どれだけ技術を高めても、コンディショニングとケアができていなければ、100%の実力を出すことはできません。コンディショニングやケアについては、トレーナーの人たちを指導する必要があります。

飯田)トレーナーの人への指導が。

小林)選手は試合に出たいので、無理をするのです。それが怪我につながりますので、セーブさせなければなりません。いまはトレーナーへのケアやコンディショニングの教育が重視されています。

飯田)無理をさせないというのも指導なのですね。

小林)選手には「いま休んだらもう2度と出られない」というような焦りがあるので、どうしても無理をしてしまう。それを抑えるのもトレーナーの仕事です。

新行市佳アナウンサー)そこを抑えることで、選手生命が長くなるのですね。

小林)そこが重要で、一流選手は怪我をしないのです。

飯田)その指導の仕方はこの先、サラリーマンに対してもある程度行われるようになっていきますかね。

小林)重要だと思います。サザエさん症候群のように、日曜日にサザエさんの音楽を聴いたり、日曜日の夕日を見ると暗くなるという状態は、かなり危ないですよね。

新行市佳アナウンサー、小林弘幸氏、飯田浩司アナウンサー

他の人の意見は参考程度に聞き、他人には期待しないこと 〜自分の軸を持ち、他人に振り回されない

新行)新入社員の場合、A先輩はこう言ったけれど、B先輩はこう言い、C先輩はああ言った、ということから、「自分はどうしたらいいのだろう」となってしまうこともあります。

小林)スポーツもそうなのですが、相手に振り回される場合があります。「周りに振り回されて自分を見失ってしまう」というパターンが多い。

飯田)ありますね。

小林)しっかりとした軸を持つことが重要です。「自分の軸は何なのだ」という考え方を持っておく。他の人の意見は参考程度に聞いておき、他人には期待しないことです。

飯田)軸を持つ。

小林)それが重要です。人の評価を期待しないと、案外心が楽になります。「自分はこれだけ努力したのだから、高評価されるべきだろう」と期待していたのに裏切られると、そこから立ち直れないことがあります。

飯田)期待して。

小林)自分の軸を持って相手に振り回されない。これが重要なことだと思います。そういうときに自律神経が整っていないと、振り回されてしまうのです。

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