災害医療の現場でも重要な「食事の問題」

東京都医師会救急委員会委員長で「平成立石病院」院長、救急科医師の大桃丈知氏が6月1日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。災害医療における食の大切さについて語った。

※画像はイメージです

災害時に活動するAMATには、病院におけるすべての機能が結集されている

飯田浩司アナウンサー)先生の病院がある葛飾区では、どのような災害医療対策が行われているのでしょうか?

大桃)私自身、葛飾区の「災害医療コーディネーター」という役職を区の方から頂戴しています。いまは発災前の準備期ですので、いろいろな救護計画を立案したり、訓練を行ったり、医師会や薬剤師会、歯科医師会との間で、災害医療システムをどうつなぐかなどの対応を行っています。

飯田)医療と考えると、お医者さんや看護師さん、技師さんなどのイメージがありますが、もっと多岐にわたりますか?

大桃)エッセンシャルワーカーとして、掃除や衣服の洗濯をしてくださる方々がいらっしゃいます。医食同源ですから、食事をつくって提供してくださる方も含めて、すべての方が必要なのです。

飯田)なるほど。

大桃)災害時に活動するAMAT(全日本病院医療支援班)は、病院に勤務する方々で構成されるチームなので、AMATの隊員のなかには栄養士さんや、ソーシャルワーカーと言われるような方もいらっしゃいます。どのピースが欠けても病院は機能しませんので、総力を結集するという意味合いでAMATは構成されています。

災害医療の現場でも食事の問題は大事

飯田)確かに「病院食」はそれぞれの人のニーズに合った、あるいは治療段階に沿った形で、最初は重湯から始まる場合もあります。そういうことが災害医療の現場でも必要になりますね。

大桃)健康な方々が怪我をするだけではありません。もともと病気で療養なさっていた方も当然、被災するわけです。そういった方々の健康を維持するためにも、食の問題は大きくクローズアップされるべきだと思いますし、大事で欠かすことができない問題なのです。

新行市佳アナウンサー、大桃丈知氏、飯田浩司アナウンサー

災害医療における「食」の大切さ

飯田)一方で、そういう人たちへの対応も、最初は現場にいる人材でやりくりしなければならない。外からの救援はそのあとに入ってきます。

大桃)そうですね。

飯田)栄養士さんの派遣チームもあるのですか?

大桃)ございます。栄養士さんだけで組織されているJDA-DAT(日本栄養士会災害支援チーム)があります。

飯田)JDA-DAT。

大桃)医食同源でとても大事なチームです。私も昨年(2022年)、東京都の高齢者等医療支援型施設で施設長を務めたことがあるのですが、病気を持つ高齢者の方々が入所なさっていましたので、そのときにもJDA-DATの方々に助けてもらい、食について学ばせていただきました。

飯田)人によって「食べられる、食べられない」があるわけですものね。

大桃)健康状態が悪くなってしまうと、さらに追加の医療が必要になってしまいますので、体力を低下させないようにする。災害のときに避難生活をされる方々の楽しみは何かと言うと、やはり食につながるのではないかと思います。今後、日本のなかでも、もっとクローズアップされていく問題ではないかと思います。

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