「凄い!」と感じさせないところがスゴイ! 大泉洋の俳優としての凄さに迫る

【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第839回】

※写真は『探偵はBARにいる3』より

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

北海道のローカルバラエティー番組「水曜どうでしょう」で一躍全国区の知名度に。いまや、日本を代表する人気俳優へと上り詰めた大泉洋。出演作は軒並みヒットを記録し、その演技力は業界からも高い評価を受けています。

そこで今回は、大泉洋の魅力が濃縮された映画たちをご紹介します。

※写真はAmazonより

面白くてカッコいい、それが大泉洋の魅力!

札幌の歓楽街ススキノを舞台に、探偵の“俺”と相棒の高田が不可解な事件に巻き込まれる様子を、謎解きと息もつかせぬアクションで描いた『探偵はBARにいる』シリーズ。

これまでに『探偵はBARにいる』『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』『探偵はBARにいる3』の3作品が制作され、いずれも大ヒットを記録した人気シリーズです。

本作の魅力を語るのに外せないのは、やはり主人公の“俺”を演じる、“北海道の星”大泉洋の存在感。情に厚くて正義感が強いけれど、結構いい加減で美女に弱い。そんな人間味あふれる探偵役は、大泉洋の当たり役と言えるでしょう。

シリーズおなじみの“探偵の拷問シーン(!?)”もご愛嬌。大人の男の憧れと美学が詰まったハードボイルドな大泉洋を観たい人は、是非!

※写真はAmazonより

デビュー作『運命じゃない人』でカンヌ国際映画祭4冠に輝いた内田けんじ監督による『アフタースクール』。30代になった“かつての同級生たち”が繰り広げる“大人の放課後”を、練り込んだ脚本と巧みな構成で描かれた新感覚のサスペンス・コメディです。

大泉洋が演じたのは、母校の西森沢中学校で働く教師・神野良太郎。かつての同級生だと名乗る怪しい探偵にそそのかされて行方不明の同級生探しを始める、他人を疑うことを知らないお人好しなキャラクターを好演しています。

1回目と2回目の鑑賞では、人物の関係性がまったく違って見えるのが本作の醍醐味。未見の人だけでなく、すでにご覧になった人にも再見してほしい1作です。

※写真はAmazonより

吉川トリコの人気小説を映画化した『グッモーエビアン!』。

パンクバンドのギタリストだったシングルマザーとしっかり者の娘と、元バンド仲間の男。ちょっと風変わりな一家によるハートウォーミングなホームドラマです。

大泉洋演じるヤグは、約2年間も放浪の旅に出ていた根っからの自由人。底抜けに明るくて周囲の人間を楽しませてくれるけれど、正直、ちょっとばかりウザい…という役どころ。

大泉洋のコメディセンスが爆発し、大泉節全開の熱演をみせています。ライブシーンのかっこよさも必見ですよ。

※写真はAmazonより

作家や俳優としても活躍する人気お笑い芸人の劇団ひとりが書き下ろした小説を、自らメガホンを取って映画化した『青天の霹靂』。

40年前にタイムスリップした売れないマジシャンが、同じくマジシャンだった若き日の父とコンビを組み、家族の秘密を知るヒューマンドラマです。

劇中で披露するマジックのシーンはすべて、吹き替えなしで挑んだ大泉洋。ご本人は習得するのに相当な苦労を重ねたようですが、その手つきは実に鮮やか。飽くなき役者魂を感じずにはいられません。

ただの“泣ける映画”にとどまらない、ハートフルな感動作です。

 

<作品情報>

探偵はBARにいる(写真はAmazonより)

■探偵はBARにいる(2011年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督:橋本一
原作:東直己 ススキノ探偵シリーズ「バーにかかってきた電話」(ハヤカワ文庫)
脚本:古沢良太、須藤泰司
音楽:池頼広
主題歌:カルメン・マキ「時計をとめて」
出演:大泉洋、松田龍平、小雪、西田敏行、田口トモロヲ、波岡一喜、有薗芳記、竹下景子、石橋蓮司、松重豊、高嶋政伸

■探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督:橋本一
原作:東直己 ススキノ探偵シリーズ「探偵はひとりぼっち」(ハヤカワ文庫)
脚本:古沢良太、須藤泰司
音楽:池頼広
主題歌:鈴木慶一とムーンライダーズ 「スカンピン」
出演:大泉洋、松田龍平、尾野真千子、ゴリ、渡部篤郎、田口トモロヲ、松重豊

■探偵はBARにいる3(2017年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督:吉田照幸
原作:東直己 「ススキノ探偵」シリーズ(ハヤカワ文庫)
脚本:古沢良太
音楽:池頼広
主題歌:はちみつぱい「大寒町」
出演:大泉洋、松田龍平、北川景子、前田敦子、鈴木砂羽、リリー・フランキー、田口トモロヲ、志尊淳、マギー、安藤玉恵、正名僕蔵、篠井英介、松重豊、野間口 徹、坂田聡、土平ドンペイ、斎藤歩、前原滉 、桝田徳寿、天山広吉、片桐竜次

アフタースクール(写真はAmazonより)

■アフタースクール(2008年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:内田けんじ
音楽:羽岡佳
主題歌:monobright「あの透明感と少年」(デフスターレコーズ)
出演:大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子、田畑智子

グッモーエビアン!(写真はAmazonより)

■グッモーエビアン!(2012年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:山本透
原作:吉川トリコ『グッモーエビアン!』(新潮文庫刊)
脚本:鈴木謙一
音楽:葉山たけし
出演:麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、能年玲奈、竹村哲(SNAIL RAMP)、MAH(SHAKALABBITS)、塚地武雅(ドランクドラゴン)、小池栄子、土屋アンナ(友情出演)

青天の霹靂(写真はAmazonより)

■青天の霹靂(2014年)

Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
監督・脚本:劇団ひとり
原作:劇団ひとり「青天の霹靂」(幻冬舎文庫)
脚本:橋部敦子
音楽:佐藤直紀
主題歌:Mr.Children「放たれる」(TOY’S FACTORY)
出演:大泉 洋、柴咲コウ、劇団ひとり、笹野高史、風間杜夫

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

関連記事(外部サイト)