コーヒーコンサルタント・井崎英典〜日本人のコーヒーに対する意識はどう変わったか

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にコーヒーコンサルタントの井崎英典が出演。コーヒーに対する思いについて語った。

井崎英典

黒木)今週のゲストはコーヒーコンサルタントの井崎英典さんです。最近はコーヒーを売りにしたカフェも多くなっていますが、一般の人たちのコーヒーに対する意識は変わって来たと思われますか?

井崎)変わって来たと思います。日本は世界のなかでも、かなりコーヒーを消費している国なのです。1人あたり年間4キロほど消費していると言われていて、この数字は世界でも高いところに位置しています。そのなかで環境への意識の高まり、SDGsの一環だと思いますが、トレーサビリティ(追跡可能性)やサステナビリティ(持続可能性)という透明性の高い取引、「どこで誰がいつつくったものなのか」に対する消費者の意識が高まって来ていますよね。それに合わせてコーヒーも、以前は「ブラジルのコーヒーを飲もう」などと言っていましたが、「ブラジルのなかのどこの誰がつくっているのだろう」と考える消費者が増えて来たという印象があります。

黒木)お野菜に「私たちがつくりました」と写真が載っているような、そういうものですよね?

井崎)まさにそういうものです。「道の駅」に行くとよくありますよね。ブラジルは地球の反対側ですが、そういうことが行われるようになって来ているということです。

黒木)消費者も変わって来たということですね。

井崎)変わっていますね。昔は「ブラジルの豆をください」とか「コロンビアの豆をください」と言っていたのが、「どこの誰がつくったコーヒーをください」というように変わって来ている。ここ10年くらいでの大きな進化だと思います。

黒木)私はまだ遅れていますね。「コーヒーは何が好きですか」と聞かれると、「モカが好き」と言います。それくらいしか、わからないので。

井崎)いいと思いますよ。

黒木)井崎さんのモチベーションは何ですか?

井崎)私がバリスタとして生きて行こうと決めたきっかけが、父の店に来ていた常連の「園田さん」というおばあちゃんなのです。高校を中退して荒れていたときから、私のことを「ヒデくん」と呼んで可愛がってくれました。園田さんは病気を患っていたのですが、亡くなる前に、わざわざ病院からいらしてくれて、私のコーヒーを飲んで「ヒデくんが淹れてくれたコーヒーを飲めて幸せだ」と言ってくれたのです。それを見た瞬間に、「何て素晴らしい仕事なんだろう」と思ったのです。これが原体験なので、たかがコーヒーですけれど、「1杯のコーヒーには、その人の世界を変える力がある」と知ったきっかけでした。その気持ちはずっと持ち続けないといけないなと思っています。

井崎英典

井崎英典(いざき・ひでのり)/コーヒーコンサルタント

■1990年生まれ。福岡県出身。
■中学時代に始めたバドミントンのスポーツ特待生として高校に進学。
■高校中退後、父親が経営するコーヒー店を手伝いながらバリスタに。
■通信制高校に通い大検を取得。法政大学国際文化学部への入学を機に、株式会社「丸山珈琲」に入社。
■2012年に史上最年少で「ジャパンバリスタチャンピオンシップ」優勝。
■2013年にも優勝を飾り2連覇を達成。
■2014年の「ワールドバリスタチャンピオンシップ」で優勝。アジア人初の世界チャンピオンとなる。
■2016年に丸山珈琲を退職し、コンサルタントとしてグローバルに活動。年間200日以上を海外で過ごしつつ、国内外で製品開発やコラボレーションを展開。
■日本マクドナルドのコーヒーメニューの監修や、中国で4500店舗を展開して急成長を遂げるコーヒーチェーン店のチーフコーヒーコンサルタントを務めるなど活躍。
■現在はコーヒーの美味しさや魅力を伝える啓発活動を行っている。

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