【今日の一冊】未来の年表2

レビュー

本書は、2017年に発売されてベストセラーとなった『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』の続編である。著者によれば、前著では少子高齢化や人口減少を、大きく社会の課題として、いわばマクロに捉え警鐘を鳴らしたが、今回は一人ひとりの生活や共同体の変化、つまりミクロの変化に焦点を当てたという。
前著は大きな反響を呼んだものの、政治家や企業経営者の危機意識に届いていないというもどかしさがあったそうだ。こうした状況を変えるためには、今後何が起こるのかをより多くの人に知らせ、その恐ろしさを知ってもらい、政府や企業を動かしていかなければならない。そうでもなければ社会は変わらないという危機感が本書を書かせたという。
本書は、前半の「人口減少カタログ」と後半の「今からあなたにできること」の2部構成になっている。「人口減少カタログ」では、これから起こる変化として18項目が挙げられている。要約では、その中から4つの「未来」を取り上げる。あわせて、第2部の「今からあなたにできること」から、5つのアイデアを紹介する。
「失われた20年」において日本の社会と企業は、国として最も大切な若者の育成を放棄した。その手引きをしたのは誰だっただろうか。当時の大人の一人として、本書を読んだ要約者は、忸怩たる思いを禁じ得なかった。

本書の要点

・ますます高齢者が増える中で起こることのひとつに、電車のダイヤ乱れと、窓口や売り場の人員不足がある。テキパキ動けない高齢の利用者が増えると、今のような過密ダイヤには無理が出てくるはずだ。また、商品を受けても1回では理解できなかったり、支払いに手間取ったりする高齢者が増えれば、窓口や売り場での対応のためにより多くのスタッフを用意しなければならなくなるだろう。
・勤労世代が急速に減っていく中で、人手不足が課題となる。社会を機能させるためには、1人で2つ以上の仕事をすることが有効だ。



未来の年表2
河合雅司 (講談社)

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