【今日の一冊】ルフィの仲間力


ルフィの仲間力
安田雪 (PHP研究所)


レビュー

大ヒットマンガ『ONE PIECE』(以下、ワンピース)を知らない人はいないだろう。麦わら帽子に赤いシャツがトレードマークの海賊、ルフィを主人公とした冒険物語である。そのストーリーの中で繰り返し強調されるのが「仲間」の存在だ。本書は「仲間」、つまりワンピースのキャラクターたちの関係性に注目し、社会学的な視点も交えながら分析している。
人間関係が希薄になってきている現代では、心から頼れる「仲間」を持つことは難しい。しかし誰しも本心では、心から信頼でき、共に困難に立ち向かう仲間が欲しいと思っているはずだ。本書では、仲間関係に欠かせないものからはじまり、仲間を集める力、仲間と助け合う力、仲間を信頼する力、仲間と成長する力、仲間と乗り越える力という「仲間力」を、ルフィたちをめぐるエピソードから読み解いている。
さらに著者は、ワンピースとドラゴンボールを比較し、キャラクターたちの関係性の違いを指摘する。単なるストーリー比較にとどまらず、時代とともに変化してきた社会構造にまで考察が及び、興味深い内容となっている。
ワンピースの名場面、名セリフを例に挙げて論じられるので、ファンにとってはとくに理解しやすいだろう。もちろんワンピースを読んだことがない人にも十分に配慮されているので、人間関係に悩むすべての人に手に取ってほしい。

本書の要点

・危機的な状況に陥ったときには素直に助けを求め、助けを求められたら絶対に応えるのが仲間だ。
・さまざまな長所と短所を持つ人々が集まっているのが仲間である。仲間の弱点は、他の誰かの長所で補えばいい。
・仲間には、厳しい階級構造はいらない。寛容でフラットな関係こそが鍵だ。遠慮せずに本音をぶつけ合える風通しのいい関係が、「仲間」という集団の力を伸ばす。
・仲間がさらに仲間を作り、ネットワークを広げていく。仲間というネットワークをつなぎ、挫折や失敗を乗り越えてチャレンジを続けよう。そうすればどんな大きな夢でも実現できるだろう。

flier(フライヤー)で続きを読む<AD>

フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に1,500タイトル以上の要約を公開中です。@niftyニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。