【今日の一冊】勝ち組企業が取り組むAPIファースト APIエコノミー


APIエコノミー
佐々木隆仁 (日経BP社)


レビュー

近年、さまざまなWebツールの開発とその活用で、企業の生産性は最高の域にまで高められたかのように見える。だが、著者曰く、日本企業の生産性はまだまだ低い。そうした事態の改善に役立つのが、本書のテーマ、APIである。
APIはビジネスプロセスを大幅に効率化し、かつ高速化する。業務効率だけでなく経営効率の向上に非常に効果的な手段である。既存の多くの市場は、すでに飽和状態に達し、頭打ちとなっている。APIはそうした現状に風穴を開け、さらなる革新を促す可能性を持っているのだ。最も身近なAPIの例といえば、いまや多くのホームページに見られる「Googleマップ」の表示だろう。これが可能なのはGoogleがGoogleマップのAPIを公開しているからにほかならない。私たちはそれを活用するだけで、新しいサービスを生み出せるようになっている。
APIの利用環境は今後ますます整備され、使いやすさを増していくだろう。それに伴い、新規事業を立ち上げるハードルも下がるはずだ。それはとりもなおさず、APIをうまく活用できるかどうかが事業の成功、ひいては企業の存続にさえ影響を与えうることを意味する。
海外ではすでにAPIが積極的に活用され、巨大な経済圏「APIエコノミー」が広がっている。もちろん、世界的な統一規格がないなど、課題も多い。しかし、このような潮流が私たちにまたとないチャンスを提供することは疑いようがない。本書はその波に乗り遅れないための必読の書となるだろう。


本書の要点

・APIとは、「ソフトウェアの機能を別のソフトウェアやサービスなどと共有する仕組み」をいう。例えば、「Google マップ」といった他社のサービスを、自社のサービスの一部として組み込み、利用することが可能だ。
・APIを公開する企業は世界的に増加傾向にある。その市場規模は2兆2000億ドル(約250兆円)にも達するという試算もある。
・複数のAPIを組み合わせれば新しいサービスを生み出せる。APIの重要性は経営効率を飛躍的に向上させるという点において、今後さらに増大するだろう。


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