【今日の一冊】 創造と変革の技法


創造と変革の技法
堀義人 (東洋経済新報社)


レビュー

著者が読者に伝えたいメッセージを考え抜いた思考の軌跡や想いというのは、文章だけでなく行間からもにじみ出る――。要約者は本書を読んで、そう確信した。著者はビジネスリーダーを育成するグロービス経営大学院の学長、堀義人さん。アジアナンバーワンのビジネススクールをめざし、日本版ダボス会議「G1サミット」開催、水戸の地方創生、Bリーグ茨城ロボッツの再建など、その多彩な活躍ぶりはレビューに書ききれないほどだ。
ここまでアクセルを踏み込み、多様なステークホルダーを巻き込めているのはなぜか。それは、堀さんの志の高さゆえだろう。「日本を良くするには?」「自分は後世に何を遺せるのか?」フライヤーで堀さんにインタビューさせていただいた際にも、これらの問いと向き合い続けていることが伝わってきた。
テクノロジーの進化とともに、経営の世界も激動の時代を迎えている。変化への柔軟な対応が求められる一方で、いつの時代も不変のものがある。それを堀さんは5つの原則として提示する。(1)可能性を信じ、志を立てる、(2)人を巻き込み、組織をつくる、(3)勝ち続ける戦略を構築し、実行する、(4)変化に適応し、自ら変革し続ける、(5)トップの器を大きくし続ける、の5つだ。
本書では各原則を実際にどう応用すればいいのかが、堀さんの挑戦を追体験しながら学べる。一度にすべてを実践するのは難しい。だが、可能性を信じることからすべては始まる。この本を閉じる頃には、人生を賭けるに値する志を見つけ、それを追い続ける力が湧いてくるにちがいない。


本書の要点

・常識を打ち破り、自らの可能性を信じることが第一歩となる。創造と変革の原動力はミッションだ。人生を賭けるに値するミッションに出会えれば、内面からエネルギーが無尽蔵に出てくる。
・組織はトップの器で決まる。組織のトップが能力を高め続けることは、会社を良くするうえで投資対効果が最も高い。
・成功した革命における共通項は、「強い願望をもった有能なリーダーの存在」「思想やビジョン」「民衆の武力が用いられたこと」である。現在では武力は、ソーシャルメディアなどを活用した「発信力」に置き換えられる。


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