【今日の一冊】非効率の極め方と正しいムダのなくし方 丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?


丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?
小野正誉 (祥伝社)


レビュー

言わずと知れた讃岐うどんの専門店「丸亀製麺」。店舗に入ると、スタッフが元気な声で迎えてくれる。ひときわ存在感を放つのはオープンキッチンの製麺機。店内に立ち込める湯気と出汁の香りにいざなわれ、釜揚げうどんをすするとコシの太さにたちまち夢中に。しかも、丸亀製麺はうどん業界でトップをひた走っているという。その成功の秘訣を解き明かしてくれるのが本書だ。
丸亀製麺を手掛けるのは、炭火焼鳥のとりどーる、ハワイアンパンケーキのコナズ珈琲など、国内で10以上もの業態をもつトリドールホールディングス。海外でも丸亀製麺を展開する傍ら、現地に人気のある事業をM&Aで買収し、世界上場外食企業トップ10入りをめざしている。
創業者の粟田貴也社長は、わずか8坪の焼き鳥店を、国内外で1500店舗以上を運営する企業にまで成長させた。売上高は1100億円以上。丸亀製麺にいたっては売上高でも店舗数でも、うどん業界日本一である。そう聞くと力業で競合をねじ伏せてきたのかと思いきや、意外にも、丸亀製麺がとるのは「競争しないで勝つ方法」だという。あえてセントラルキッチンをつくらない非効率のススメや正しいムダのなくし方、トップの仕事哲学、海外進出の舞台裏。興味深い成功の秘訣を、粟田社長の秘書である著者が解説していく。さらには、本書の帯裏に「釜揚げうどん試食券」がついている。なんて粋な計らいだろうか。
本書から、飲食業界以外にも活かせる戦略、工夫をぜひ学んでいただきたい。そして読めば「あの一杯」をすすりたくなること請け合いだ。


本書の要点

・丸亀製麺がナンバー1ブランドを築けた最大の理由は、他社との競争を重視しなかったことである。
・丸亀製麺は味やサービスの質を保つためには費用や手間を惜しまない。非効率を貫くことで、他のお店と差別化を図ってきた。
・丸亀製麺を含むトリドールホールディングスでは、意思決定は即断即決が多く、高速でPDCAを回している。
・今後は、いい違和感を活かして「変われる企業」だけが生き残る。


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