【今日の一冊】 失敗しない銀行員の転職


失敗しない銀行員の転職
渡部昭彦 (日本実業出版社)


レビュー

銀行員は安定した職業だ――日本国民の大多数はそう信じている。メガバンクが常に就職人気ランキングの上位に位置しているのは、その意識を反映しているのだろう。
ところが本書を読むと、「銀行員=安定」という考えは思い込みに過ぎないことがわかる。銀行では、ごく一部のトップ層を除いて、定年前に銀行を去ることが通例になっているのだ。
本書のターゲットは銀行員。著者は日本長期信用銀行(現・新生銀行)で人事を経験した人物だ。その後セブン‐イレブン・ジャパンと楽天グループに転じて人事としてのキャリアを積み、今では人材紹介会社の代表を務める、キャリアのプロフェッショナルである。銀行員経験を有するコンサルタントという立場から、本書では、銀行員が転職を成功させるためのノウハウが詳細に語られる。
著者によれば、銀行員は転職に有利だという。もともとポテンシャルが高い人材であることに加え、銀行員という職業には一般的に良いイメージがあるからだ。お金に詳しいという強みもあるし、一般の事業会社とは違って退職勧告を受けることはないため、時間的余裕を持って納得いくまで転職活動に邁進できる点も大きい。
銀行員の方が本書の前半を読むと、今すぐにでも転職しなければならないという気持ちになり、焦りを覚えるだろう。でも安心していただきたい。後半では銀行員のための転職ノウハウがふんだんに紹介される。本書を熟読すれば、新しい道への第一歩がひらけるに違いない。


本書の要点

・銀行員は通常、定年前に転職を経験するものだ。だから常日頃から自分のキャリアを考えておかなければならない。
・安易に転職してはいけない。転職に際しては、(1)銀行における自分の立ち位置、(2)自分を支えてくれる人脈の有無、(3)景気動向などのタイミングの3つをよく考えよう。
・転職成功のカギを握るのは、応募書類と面接だ。職務経歴書には、自分が担当している業務や挙げた成果、担当社数や部下の数などを可能な限り具体的に、数字を用いて記載しよう。


flier(フライヤー)で続きを読む<AD>

フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に1,500タイトル以上の要約を公開中です。@niftyニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。