【今日の一冊】プロが実践する4つのパターン 迷わず書ける記者式文章術


迷わず書ける記者式文章術
松林薫 (慶應義塾大学出版会)


レビュー

著者は日本経済新聞社で15年間新聞記者として活躍してきたプロフェッショナルである。限られた時間内に、騒がしいオフィスなどの過酷な状況で、文章を書き続けてきた。そこから導き出された「記者式文章術」の魅力は、何といってもその応用範囲の広さにある。ビジネスや大学で使う固い文から、SNSやブログのやわらかい文章にまで活かせるというから驚きだ。
「記者式=難解」と思うかもしれないが、その推測はすぐにいい意味で裏切られる。その要諦は、書きたい内容に応じて構成のパターンを見極め、表現を選び取ること。実際、記者の仕事で大事なのは文章を書く作業ではなく、そこに至るまでの準備段階だという。もちろん、訓練と経験がものをいう面もある。だが、面白いテーマを発掘するための発想法、インタビューの方法などを体得し、実践できるようになれば、文章を書くことの大変さが軽減できるだろう。何より、こうした方法は執筆以外の場でも役立つものばかり。試さない手はない。
また、人間の思考の特性を活かした「読みやすい文章」の書き方や推敲の仕方についても、詳しく解説されている。思わず膝を打つこと請け合いだ。
本書は、的を射た、わかりやすい文章を書きたいと願う若手社員の教科書としてもうってつけである。「記者式文章術」でプロ顔負けの「書くスキル」を磨いてみてはいかがだろうか。


本書の要点

・新聞の記事はあるルールに従って書かれているため、応用範囲が広く「実用文の手本」といえる。
・速く書くための戦略は、書く内容を明確にして、構成を「逆三角形」「三部構成」「起承転結」「起承展転結」という4つのパターンから選び、とにかく文章を書き、あとは推敲するというものだ。
・執筆の前に文章の設計図(スケルトン)を書くことが重要である。
・文章を書き始める際は、文章の重要な要素を全て盛り込んだリード(前文)を200文字以内で書いてみるとよい。


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