【今日の一冊】次世代日本型組織が世界を変える 幸福学×経営学


幸福学×経営学
前野隆司,小森谷浩志,天外伺朗 (内外出版社)


レビュー

「社員全員を幸せにすること」か「会社の利益を確保すること」か。あなたは、会社の経営で一番大事なのはどちらだと考えるだろうか。本書の著者のひとり、幸福学の研究者である前野氏は、SNSを使ってそう問いかけたそうだ。もちろん研究者として、前者が重要であることを確信したうえでの問いかけだった。しかし蓋を開けてみると、後者を支持する人が多く、著者の問いかけを全否定する人さえいたという。
あなたはどちらの意見を支持するだろうか。利益確保が重要であることは論を待たないとしても、経験上、自身が幸せであるときのほうが高いパフォーマンスを出せているということに思い当たる人も多いのではないだろうか。
本書の主題は、経営と社員の幸福の関係である。幸福の定義にはじまり、幸福になるメカニズム、ホワイト企業の共通点、著者らが企画委員を務める「ホワイト企業大賞」受賞企業の事例などが紹介されている。そのなかで示されるのは、社員の幸福度が高いほど会社の業績も伸びるという結論である。社員の幸せが企業を成長させるのだ。
とくに経営者のなかには、「利益を確保しなければ社員を幸せにすることはできない」と考える方も多いかもしれない。しかし本書で示される経営と幸福の関係は動かしがたい事実である。本書を読めば、社員の幸せという観点で経営を考えるよいきっかけが得られるはずだ。


本書の要点

・幸せのカギは4つの因子に集約される。「やってみよう!」因子、「ありがとう!」因子、「なんとかなる!」因子、「ありのままに!」因子だ。4つそれぞれをバランスよく育てていくことで幸福度が高まる。
・社員が幸せであれば会社の業績も向上する。幸せな社員には会社や組織の成長に直結する性質や強みが多いからだ。
・ホワイト企業とは、「社員の幸せ、働きがい、社会貢献を大切にしている企業」だと言えるだろう。社員の幸福を追求すれば、時間はかかるかもしれないが、会社の業績向上につながるはずだ。


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