【今日の一冊】 会社をどこから変えるか?


会社をどこから変えるか?
ロジャー・コナーズ,トム・スミス (クロスメディア・パブリッシング)


レビュー

どんな会社にも自社の「カルチャー」があるはずだ。そして著者によると、ビジネスに大きな変革をもたらすのは、カルチャーの変革であるという。特に競争が激化している今日のビジネスシーンでは、単に現行のパフォーマンスに磨きをかけるだけでは他社と大きく差別化することはできない。組織としての成果を一変させるような変化を促すためには、カルチャー変革を正しく実践することが不可欠なのだ。
カルチャーの重要性を説く本は多数あるが、本書の特徴はそのプロセスを詳細に解説していることだ。著者は「成果ピラミッド」という考え方を用いて組織変革のプロセスを説明している。これは目標となる「成果」を頂点として、カルチャーを構成する3要素である「経験」「信念」「行動」が積み重なってピラミッドを形成しているという考え方だ。日々の社員の「経験」が「こうあるべき」という「信念」を育み、その「信念」が主体的な「行動」を生み、目標とする「成果」へとつながる。本書が目指すのは、社員一人ひとりが主体的に考え、行動する「アカウンタビリティ・カルチャー」だ。このアカウンタビリティ・カルチャーを構築するためには「成果ピラミッド」の全ての段に取り組むことが欠かせないと著者は主張する。
本書は主に経営陣をターゲットとして書かれたものだが、「成果ピラミッド」の考え方は、部署やチーム運営などの小さな組織のマネジメントにも使えそうだ。組織運営に携わるすべての人に手に取ってほしい一冊である。


本書の要点

・今ある「成果」は組織のカルチャーが生み出したものだ。「成果」を変えたければ、カルチャーを変えるしかない。
・「成果ピラミッド」は組織カルチャーを「経験」「信念」「行動」に分け、これらが影響を与え合って「成果」を生み出すプロセスを示したものである。組織カルチャーを変革するには、「経験」「信念」「行動」すべての変革に取り組まなければならない。
・組織に必要なのは、社員が主体的に考える「アカウンタビリティ・カルチャー」である。組織でアカウンタビリティ・カルチャーをはぐくむためには「成果ピラミッド」が効果的だ。


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