【今日の一冊】 スモール・スタート あえて小さく始めよう


スモール・スタート あえて小さく始めよう
水代優 (KADOKAWA)


レビュー

「起業」や「独立」といった言葉を聞くと尻込みしてしまう人も多いだろう。しかし、「知り合いの店を週に1回借りてバーを営業する」だったら、「もしかしたらできるかも」と思えるのではないだろうか。本書ではこうした「小さく始める」方法が紹介される。
人生100年時代に突入し、大企業も経営難に陥ることが珍しくなくなった今、ひとつの会社に依存し続けるのは危険だと著者は言う。よしんば無事に定年を迎えられたとしても、その後の人生はまだ40年ほども残っている計算だ。そのとき、会社と家にしか居場所がなかったら、どんな生活が待っているだろう。別のコミュニティを持っておくことの重要性は無視できない。スモール・スタートは、そうした「新天地」としての役割の他、経済的・精神的なセーフティネットとしての役割、さらには、起業や独立に向けてのリハーサルとしての役割も果たす。
新しいことを始めるときは誰しも不安になるものだ。しかし、本書で繰り返し述べられているのは「とにかく始めてみること」。何もせずにいることのほうが、よほどリスクが高いのだと著者は主張する。
「小さく始めること」はよく考えるとそれほど難しいことではない。地域のお祭りで出店をやってみる、なじみのカレー屋で週末だけ働いてみる、デスクの消耗品の消費を減らす仕組みを考えてみるなど、チャンスは社内外のあちこちに転がっている。大切なのは、それを実際に実行に移すかどうかだ。本書を読んで、まずはとにかく「小さく始めて」みてほしい。


本書の要点

・一生同じ企業で働くことが難しくなった今、家と会社以外の居場所を持つことは、精神的にも経済的にも重要である。
・リスクはゼロにはならないが、最初の一歩を踏み出すときのコストは自分一人の人件費くらいだ。失敗しても経験や実績になる。とにかく始めてみよう。
・小さく始めるからこそできることもある。大企業とタッグを組んだり、新しいアイデアを試したりできるのは、「スモール・スタート」ならではだ。




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