【今日の一冊】 誰も教えてくれない田舎暮らしの教科書


誰も教えてくれない田舎暮らしの教科書
清泉亮 (東洋経済新報社)


レビュー

これほど田舎暮らしの実状に迫った本もなかなかないだろう。著者は日本全国を飛び回って移住を繰り返し、「イジュラー」とも呼ばれる清泉亮氏。その土地の歴史について調査するなど、趣味の延長線上で移住や転住を繰り返していた著者だったが、地方に腰を落ち着けようと永住を検討した瞬間、田舎が「牙をむいた」という。
いま田舎暮らしはメディアでも数多く取り扱われ、一種のブームともいえる状況にある。しかし田舎暮らしの実情を知る著者はこうした状況に警鐘を鳴らしており、一見すると目を疑うような田舎暮らしの実状を赤裸々に語る。やはり理想と現実は違うのだ。
そのうえで本書では、理想の田舎暮らしを手に入れるための具体的な解決策が提示される。「イジュラー」を自称する著者ならではの、具体的かつ実践可能な考え方や実践方法が満載だ。田舎暮らしの進化系ともいえる移住方法についても言及しており、今後の暮らし方や生き方を考えるうえでも非常に興味深い。
メディアに踊らされて移住した先で、目の前に現実を突きつけられて右往左往しても後の祭りだ。だが都会を離れて田舎に移住すれば、静けさと美しい眺望に囲まれた至極の時間を手に入れられるのも事実。どちらの道を歩むにせよ、まずは本書で田舎暮らしの現実を認識することから始めてみてはいかがだろうか。


本書の要点

・田舎暮らしは人間関係に悩まされることも多く、お金もかかる。まずはその実状を知ることが重要だ。
・田舎で円滑に暮らしていくためには、移住候補先の調査が欠かせない。都会との距離感なども考慮に入れながら移住候補先を選定しつつ、その土地について徹底的に調査するべきである。
・地域住民との接触を適度に保ちながら移住する「別荘地移住」は、都会からの移住者にとって理想の田舎暮らしとなりうる。




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