【今日の一冊】少ないリソースで思わぬ成果を出す方法 ストレッチ


ストレッチ
スコット・ソネンシェイン,三木俊哉(訳) (海と月社)


レビュー

人材、資金、ツールなど、あらゆるリソースが十分にある状況はめったにない。だから私たちはなにかが足りないことを嘆き、「もっと人手を」「もっと資金を」と思いがちである。
だが本書によれば、私たちはみな「すでにあるもの」だけでもっと成果を上げ、もっと強い組織を築き、もっと仕事を楽しみ、もっと大きな幸福を手にできるという。タイトルにある「ストレッチ」とは、それを実現するための考え方であり、技能であり、ワークスタイルのことだ。
本書の特徴は、豊富な実例を通して、ストレッチ実現までの道筋を示している点にある。大まかには以下のような構成だ。まずリソースをめぐる一般的な考え方から自由になるため、各方面で活躍するストレッチの実践家が紹介される。いつまでもなにかを追い求める「チェイシング」というアプローチとの対比を通して、ストレッチへ発想を切り替えることの重要性がわかるはずだ。
次にストレッチの才能を呼び起こす方法が紹介される。「この才能は誰もが持っているのに気づいていないだけだ」という著者の言葉には勇気づけられることだろう。また一見リソースに恵まれない人でも、成長する方法があることも示される。
さらに締めくくりとして、ストレッチ強化に向けた12のトレーニング方法が紹介される。「ストレッチを身につけることで得られる果実、それはあなたの手に届くところにある」と著者はいう。いますぐ試さない手はない。


本書の要点

・手持ちのリソースを活用すれば、誰でも仕事や暮らしを充実させ、人生に満足できるようになる。それを実現するための考え方、技能、ワークスタイル――それが「ストレッチ」である。
・リソースが多いほど大きな成果につながると思うのは「チェイサー」の悪いクセだ。重要なのはリソースの「活用」であって「獲得」ではない。
・ストレッチのスキルの1つに「部外者の視点」を獲得するという手がある。いわゆる「専門家」よりアウトサイダーのほうが、優れた解決策を見いだせることも多い。




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