【今日の一冊】「職場の女性差別」サバイバルマニュアル フェミニスト・ファイト・クラブ


フェミニスト・ファイト・クラブ
ジェシカ・ベネット (海と月社)


レビュー

あなたが女性なら、職場の男性に無意識にコーヒーをいれてくるように言われたことはあるだろうか? もしくは、実際には女性が仕切っているのに、責任者が男性だと間違われたことは?
これらは「女性差別」の一つだ。差別というには大げさだと思うだろうか。日本でも、男女の給与格差はいまだに大きく、東京医科大学の入試における「女子一律減点」も記憶に新しい。こうした明らかな差別に加え、先に挙げたような、さりげなくも陰険な差別は確実に存在している。そして、じわじわと女性たちを追い詰め、その成長を阻んでいるのが現状だ。
本書は、社会にはびこる性差別と戦うためのサバイバルブックである。「フェミニスト・ファイト・クラブ(通称FFC)」は、アメリカでキャリアを望む女性たちが、女性ゆえの差別にどう対抗するか、作戦を練る場だ。著者は、困った男性への対処法から女性自身のダメな習慣まで、ユーモアあふれる表現とポップなイラストで解説してくれる。日々の差別への小さな抵抗が女性だけでなく、あらゆる人種差別や同性愛嫌悪、外国人嫌悪に怯える人々をも救うという著者の主張には、大いに共感できる。本書がアメリカで出版されてベストセラー入りを果たしたのも頷ける。
彼(敵)を知り己を知れば百戦殆からず(あやうからず)だ。周囲の女性(男性も!)を仲間にしながら、真に平等な社会に向けてともに戦おう。


本書の要点

・フェミニスト・ファイト・クラブ(FFC)は、女性のために戦う仲間の集まりである。知恵とユーモアを身につけ、力を合わせてあらゆる不正と戦う。
・あからさまでもなく数値化もできない「狡猾な性差別」は確かに存在し、日常的に女性を追い詰める。敵からの妨害や偏見には、正しい対処法をもって立ち向かうべきだ。
・女性が自らを貶めてしまう心のありようや話し方のパターンを認識することが、対処の一歩である。平等を勝ち取るには、時には男性の良い点を盗むことも有効だ。




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