【今日の一冊】顧客の心とつながる経験価値経営 CX(カスタマー・エクスペリエンス)戦略


CX(カスタマー・エクスペリエンス)戦略
田中達雄 (東洋経済新報社)


レビュー

あなたは最近、商品やサービスの購入、問い合わせなどで「神対応」を受けて驚いた経験がないだろうか。そして、そうした企業やブランドへの愛着がグッと高まり、ファンになっていく――。そんなストーリーを促すキーワードが、CX、カスタマー・エクスペリエンスである。
CXは「顧客経験価値」「顧客体験価値」と訳されるが、いわば「おもてなし」に近い考え方といえる。本書では、CX戦略の導入の進め方やマネジメントするための方法(人材、権限、予算、プロセス、評価など)を多くの先駆事例や著者の実体験を踏まえて整理し、読者の実践を促していく。
米国の小売業界は、アマゾン・ドット・コムなどネット通販の台頭により、厳しい状況にある。しかし、そのような環境下でも店舗数を拡大し、成長し続けている企業がいることも事実だ。これらの企業が共通して掲げる中核的な戦略、それがCXなのである。CXでは感情的な価値を訴求する。つまり、顧客を感情的に満足させることをめざす。これにより、顧客ロイヤルティが高まり、再購入・継続・接触回数などが高まって、収益向上につながっていく。これが、CXが企業収益に貢献する仕組みだ。
これからの時代、全ビジネスがCX戦略とは無縁でいられない。CX戦略の導入・運営に必須の視点や手順を学ぶのに最適なガイドブックである。ぜひ本書を手にとり、フルに活用していただきたい。


本書の要点

・CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは、「心理的・感情的な価値」を提供することである。
・CX戦略の3つのキーワードは、「エンパワーメント」「クローズド・ループ」「トップマネジメント」である。
・従来のCS(顧客満足)では、収益向上に貢献する顧客ロイヤルティを計測できない。
・CXでは、顧客ロイヤルティをNPSなどの指標で計測し、その向上をめざす。




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