【今日の一冊】想いと頭脳で稼ぐ新しい働き方 [完全版]「20円」で世界をつなぐ仕事


[完全版]「20円」で世界をつなぐ仕事
小暮真久 (ダイヤモンド社)


レビュー

本書は、社会起業家の体験談とノウハウが詰まった一冊である。仕事とは、モノやサービスをつくったり売ったりして利益を上げることだけではない。地球温暖化、貧困や格差など、社会が抱えている問題の解決に取り組む――それは社会起業家という「仕事」である。本書においてその仕事は、「想い」を実現して「利益」も上げる「新しい仕事」だと表現される。
著者はNPO法人「TABLE FOR TWO International(TFT)」の事務局長として、先進国の肥満と開発途上国の飢餓という2つの社会問題の解決に向けて活動している。TFTは社員食堂を持つ企業と提携し、通常より低カロリーで栄養バランスのとれたメニューを提供してもらう。そのメニューの価格には「20円」が上乗せされている。そしてその「20円」が寄付金としてTFTを通じてアフリカに送られ、現地の子どもたちの給食費にあてられるという仕組みだ。
TFTの活動は最初から順風満帆だったわけではない。人手不足や、営業先で「怪しい」と思われてしまうなど、さまざまな壁に直面してきた。そのたびに著者は、戦略コンサルタントとしての経験やビジネススキルを生かして課題を解決してきたという。
今の仕事にやりがいを見いだせずにいる方や、今の仕事に疑問を持っている方はぜひ、本書を手に取ってほしい。「想い」を実現して「利益」も上げる、そんな天職に出会えるかもしれない。


本書の要点

・TFTは、社員食堂を持つ企業や団体と提携して低カロリーで栄養バランスのとれた特別メニューを「20円」を上乗せして提供してもらい、その20円を寄付するというコンセプトで活動している。寄付金は、アフリカの子どもたちの給食費にあてられる。これは、先進国と開発途上国の食の不均衡を解消する取り組みだ。
・社会事業だからといって競争と無縁だというわけではない。社会事業の世界であっても、生き残るためには戦略が必要である。
・TFTは組織のコンパクトさを生かし、柔軟な意思決定やフットワークの軽さを強みとしている。またSNSの活用にも力を入れている。


この本の要約をflier(フライヤー)で読む


フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に1,500タイトル以上の要約を公開中です。@niftyニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。