【今日の一冊】トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ


世界最新の太らないカラダ
ジェイソン・ファン (サンマーク出版)


レビュー

減量したいと思ったとき、どんな対策を思い浮かべるだろうか。「低脂質・低カロリーの食事」「食べる量を減らして運動」という対策が定番であるが、本書の著者によれば、これらの方法には科学的な根拠がまったくなく、むしろ効果がないということが繰り返し証明されているというのだ。
本書の著者であるジェイソン・ファン氏はトロント在住の腎臓病の専門医である。著者は、末期腎不全患者の治療を行うなかで、透析治療は末期症状への対症療法でしかないことに気づいたそうだ。そして、勉強したとおりに症状に対処しているだけの状況に疑問を抱き、根本原因を探ってそれを改善しようと考える。そうして書かれたのが本書だ。
本書の特筆すべき点は、肥満自体を理解するための論理的な枠組みに大きく紙面を割き、マウスなどではなく人間で実証されたデータだけを参照しているうえ、参照先のほとんどを査読付雑誌に掲載された論文に限っていることだ。実際にクリニックで肥満改善プログラムを運営し、成果を出している著者の理論には説得力がある。
本書では、太る原因をインスリンの過剰分泌であると定義し、インスリンを分泌する食べ物を避けること、インスリンの分泌間隔を調整することを肥満対策として提案している。本書を読めば、肥満の原因と肥満解消が失敗しがちな理由、そして肥満を改善するための具体策が多角的な視点から理解できるようになるだろう。今度こそダイエットを成功させたいという方には必読の一冊といえるだろう。


本書の要点

・肥満のおよそ70%が遺伝によるものだ。残りの30%は自らコントロールできる。
・肥満と摂取カロリーに相関関係はない。同様に、肥満と運動量にも相関関係はない。
・食べ物を食べるとインスリンが分泌され、糖や脂肪の貯蔵が促される。逆に何も食べないときには、インスリンの分泌量は減り、糖や体脂肪が燃やされる。
・肥満を防ぐには、食事を摂らない時間を長くしてインスリンの分泌を妨げること、すなわちファスティング(断食)を行うことが効果的だ。


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